2007年02月16日(金)
インフレ沈静化の見込みがある、シカゴ連銀総裁
[要人発言]
シカゴ連銀のモスコウ総裁は16日、シカゴで講演を行い、インフレの沈静化に対して「ここ数ヶ月のトレンドは見込みがある(Shows Promise)」と、かなり楽観的な見方を示した。あらかじめ用意されたスピーチの内容は、FRBが年2回の金融政策報告書を議会に提出した直後だけにその内容に沿ったものだったが、質疑応答ではこれまでよりもインフレの沈静化を認める発言が多かったようだ。今年に入ってからの石油価格下落を前向きに評価、この傾向が今後も続くことを望むとしている。
米国の赤字については、06年7-9月期の経常赤字がGDPの6.8%となったことを挙げ、これ以上増やすことは出来ないと危機感を表明。しかしながら米国は情勢が安定している魅力的な投資先とし、外国の投資化が一斉に米国から資金を引き上げるとの見方を否定した。長短金利差の逆転が続いていることに対しては、それが景気のスローダウンにつながることはないと従来の見方を繰り返している。
また、サブプライムと呼ばれる信用の低い住宅ローンは消費者に恩恵を与えると一定の評価を示す一方、貸し倒れが、予想以上に増加するリスクがあるとし、貸し手に対し情報公開を徹底すべきとしている。
モスコウ総裁は今年のFOMC投票メンバーだが、8月に退任予定となっている。
Posted by 松