2008年05月12日(月)
米エコノミスト、2008年後半景気見通し引き下げ・ブルーチップ
[金融・経済]
米経済ニュースレター「ブルーチップ・エコノミック・インディケーター」最新版によると、2008年後半の米景気見通しが引き下げとなった。今月5-6日の調査結果、7-9月期実質国内総生産(GDP)の平均予測は1.7%増。従来推定2.0%より低い伸びにとどまる見方だ。10-12月期の成長率見通しは1.5%から1.9%に改定となった。さらに2009年も従来の2.2%をやや下回る2.0%成長の見通し。個人消費の抑制が慎重な景気シナリオの背景にある。
今年の個人消費は前年比1.5%増加にとどまるとの見方となっており、これは1991年以来の鈍い伸びである。消費鈍化に伴い企業業績も悪化を見る空気が強まっており、税引き前で2008年に2.9%増、2009年には5.3%増の見通し。このほか、2008年の鉱工業生産伸び率予測が0.7%と、2002年以来の低水準になっている。
景気の先行きに悲観的でありながら、利下げは一服したとの見方が大勢と調査は記している。来年春には利上げに転じるのを予想する向きもあるという。
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ISO、07/08年度世界砂糖需給だぶつき見通し維持も下方修正
[砂糖]
国際砂糖機関(ISO)幹部は12日に発表した月次報告で、2007/08年度が800万トンの供給過剰になるとの見通しを示した。2月の四半期ごとの市場レポートで930万9000トンとしていたのから引き下げた。また、2008/09年度には需給ギャップの縮小となり得るだけでなく、ひっ迫に転じる可能性もあると記している。
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インド、年内の小麦輸入見送る可能性・農相
[穀物・大豆]
インドのパワール農相は12日、国内の在庫を理由に年内の小麦輸入は行わない可能性を示した。また、農相は州政府からの情報をもとに2008/09年度の小麦生産が2000万トンと前年度の1110万トンを大きく上回る見通しであることも示した。
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インドの4月金宝飾品輸出は前年比6.5%減少
[メタル]
インド宝石宝飾品輸出振興評議会が12日に示したデータによると、同国の金宝飾品の輸出は360.13トンと前年同月比で6.5%減少した。主要輸出先の米国の景気減速や、金価格の変動が大きくなったことなどが輸出の伸び悩みにつながった。
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9月までにOPEC臨時総会の必要なし、カタール石油相
[エネルギー]
カタールのアティーヤ石油相は12日、ダウジョーンズノインタビューに答え、原油価格の急騰を受けて9月の定例総会までに臨時総会を開く必要性はないとの見方を示した。市場からはこれ以上の需要は出てこないという。地政学リスクが上昇の一因になっているとした上で、今の価格水準は高すぎると警告を発した。
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2008年05月09日(金)
米レストラン産業、年内のメニュー料金上昇基調見通す
[金融・経済]
全米レストラン協会は9日、食品コストの高騰を反映して年内のメニュー料金が上昇基調を維持する見通しを示した。同協会が発表した声明では、卸売りベースでの食品インフレは27年ぶりの高水準と指摘。2007年に前年比7.6%上がり、今年に入ってからも3月末時点で前年同期に比べて8.5%高いという。さらに、小麦粉の87%、鶏卵73%、食用油49%など個別に年初から大きく値上がりしていることを挙げている。しかし、多くの経営者はコスト対策として生産性の向上を狙った技術の取入れなど値上げ以外の方法に関心を向けているとも述べた。
同協会はまた、コスト問題に加えて一般的な景気減速による業界への影響にも触れている。レストラン経営者の調査結果で、売上や景気の見通しが急速に悪化したとコメント。過半数が3月の既存店売上高減少や客足が細ったと答えたという。
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市場が求めればOPEC臨時総会開催を支持、ナイジェリア石油相
[エネルギー]
ナイジェリアのアジュモゴビア石油相は9日、ダウジョーンズのインタビューに答え、市場には十分な石油供給があるとした上で、もし更なる供給を求める声が強まればこの夏にOPECが臨時総会を開くことを支持するとの考えを示した。ファンダメンタルズを見て供給を増やしたり減らしたりする必要が生じれば、9月の定例総会前に臨時総会を開くべきという。我々は常に市場を注視しており、必要ならばいつでも市場に介入する用意は出来ているとも述べたが、具体的にどのような条件ならば行動を起こすのかについては明言を避けた。
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USDA需給:08/09年小麦生産は大幅増、コーン在庫は1億トン割れ
[穀物・大豆]
米農務省(USDA)が発表した5月の需給報告によると、今回が初めての推定となる08/09年度の小麦世界需給は生産が6億5,601万トンと前年比で 8.2%増加、これまでの記録だった04/05年度を上回り過去最高となるとした。2年連続で干ばつに見舞われた豪州の生産が2,400万トンとそれ以前の水準に回復すると見られているほか、カナダの生産が24.7%、欧州が17.2%それぞれ前年から増加する。この他、中東では14.0%、カザフスタンでは15.7%減少するものの、ロシアが5.3%増、ウクライナが43.9%増とほぼ全世界的に生産が増えると予想されている。消費は前年から3.48% 増加、期末在庫は1億2,399万トンと12.7%増加する
08/09年度のコーン世界需給は生産が7億7,756万トンと前年から 0.3%減少する。米国の生産は作付の減少を受け7.3%減るものの、米国外の生産がその分をほぼ相殺する。欧州の生産が前年から16.0%増えるほか、アルゼンチンが9.3%中国が3.5%、ブラジルが1.8%それぞれ増加する。一方カナダは14.2%減少するとの見通しだ。消費は前年比で1.6%増加、価格高騰を嫌気して、前年に6.9%増に比べ伸びが急速に鈍る。期末在庫は9,903万トンと前年から9.7%減少、1億トンを割り込み25年来の低水準になると予想される。
大豆の07/08年度世界需給は生産が2億1,972万トンと前月から27万トンの下方修正。期末在庫が4,904万トンとやはり27万トン引き下げられた。大豆の08/09年度世界需給は6月に初回推定が発表される。
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USDA需給報告:小麦、コーン在庫は予想上回る、大豆は強気
[穀物・大豆]
米農務省(USDA)が発表した5月の需給報告によると、今回が初めての推定となる08/09年度の米国内小麦需給は生産が前年比15.7%増の23億 9,200万ブッシェルとなった。作付面積は6,380万エーカーと3月末の推定の数字をそのまま使用、イールドは1エーカー42.5ブッシェルと前年の 40.5ブッシェルから上昇する。なお、春小麦については3月末の推定より10%作付が増加するのに伴い上方修正されるとの見通しを示している。需要は国内消費が12億7,400万ブッシェルと前年から16.0%増加する一方、輸出は23.8%減って9億7,500万ブッシェルと推定。いずれも2月のアウトルックフォーラムで示した12億1,400万、9億5,000万ブッシェルを上回っている。コーン価格の上昇によって飼料需要が増えるのが背景にあるという。期末在庫は生産の増加をうけ4億8,300万ブッシェルと前年の2億3,900万ブッシェルから倍増、在庫率も21.5%に回復する。在庫は市場予想平均の4億2,400万ブッシェルを上回った。
08/09年度のコーン国内需給は生産が121億2,500万ブッシェルと前年比で 7.3%減少、これは3月末の意向調査で出した8,600万エーカーという作付推定に基づいており、実際の作付はこれよりも増えるとの見方が多い事を考えれば、今後上方修正される可能性は高い。イールドは1エーカー153.9ブッシェルと前年の151.1ブッシェルから上昇する。需要は飼料および残余が価格高騰を嫌気し53億ブッシェルと前年から13.8%減少、一方食用、種子、工業需要はエタノール需要の伸びにより53億6,000万ブッシェルと前年から22.9%増加する。エタノール需要は40億ブッシェルと前年の30億ブッシェルから33.3%増加する。輸出は21億ブッシェルと前年比で16.0% 減少する。米国外の生産増や、欧州の輸入減少見通しが背景にある。総消費量は127億6,000万ブッシェルと前年から1.9%減少、2月のアウトルックフォーラムで示された130億2,000万ブッシェルからも大きく引き下げられる。期末在庫は生産の減少を受け7億6,300万ブッシェルと前年の13億 8,300ブッシェルから大きく減少、在庫率は5.98%まで低下する。在庫は市場予想平均の7億700万ブッシェルを上回った。なお、07/08年度はエタノール需要が1億ブッシェル引き下げられたのに伴い、期末在庫もその分上方修正されている。
08/09年度の国内大豆需給は生産が 31億500万ブッシェルと前年から20.1%増加。これは前年比で作付が17.6%増えるとした3月末の意向調査の数字に基づいており、実際の作付は価格の高いコーンへの転作が進むことで減少する可能性が高いとされている。イールドは1エーカー42.1ブッシェルと前年の41.2ブッシェルから上昇するとした。需要は国内圧搾需要が18億5,000万ブッシェルと前年から僅かに増加、一方輸出は10億5,000万ブッシェルと3.7%減少する。圧搾需要は2月のアウトルックフォーラムでの推定から1,000万バレルの下方修正、一方輸出は2月に9億1,000万ブッシェルとしていたのからは引き上げられた。期末在庫は1億8,500万ブッシェルと前年の1億4,500万ブッシェルから増加、在庫率は4.79%から6.02%に上昇する。07/08年度の期末在庫が輸出見通しの引き上げに伴って1,500万ブッシェル下方修正されたこともあり、08/09年度の期末在庫は市場予想平均の2億7,300万ブッシェルを下回った。
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3月貿易収支は582.1億ドルの赤字、予想下回る
[経済指標]
米商務省が発表した3月の貿易収支は、582億1000万ドルの赤字だった。昨年12月以来の低水準で、市場予想も下回る。なお、2月の赤字が速報段階での623億2100万ドルから617億1300万ドルに下方修正となり、3月は前月比5.68%の赤字縮小だ。
3 月は、輸出が1.71%減少した。昨年2月以来の前月比マイナス。モノが2.37%、昨年4月以来で前月を下回り、項目別でも飲食品および飼料以外は全て前月からダウン。中でも、自動車関連が9.08%と最も厳しい落ち込みだった。消費財は2ヶ月連続、資本財は3ヶ月連続それぞれ減少。工業品も5ヶ月ぶりの前月割れである。サービス輸出は0.11%減った。こちらはちょうど半年ぶりにマイナスに転じた。
輸入が今年初めて減少し、前月を 2.86%下回った。モノが3.36%減り、全ての項目で前月比マイナス。輸出同様に自動車関連が9.31%減って、最も大きな減少である。次いで工業品の3.22%。エネルギー関連の輸入減少が目立つ。単位価格は89.95ドルと新たな記録をつけているが、買い付け規模が減った。季節調整前では増加したものの、季節調整後で原油、石油製品いずれも工業品の中で最も落ち込みがきつい。サービス輸入は0.19%減少した。
物価上昇を考慮した実質値(リアルマネー)ではモノの赤字が前月比7.29%減の472億400万ドルだった。非石油が約1割の赤字縮小。石油関連も前月比マイナス。
国別で赤字最大の対中国が160億7800万ドルとなり、前月から12.40%縮んだ。一方、二番目に赤字規模の大きい対日は拡大。前月を8.91%上回って74億9000万ドルだった。石油輸出国機構(OPEC)に対する赤字は国別でまちまち。ナイジェリアやベネズエラとではギャップが一段と開いたが、対インドネシア及びサウジアラビアの赤字は縮小。
1-3月期の貿易赤字は1788億8200万ドルで、前年同期に比べて0.15%拡大した。輸出が17.59%、輸入12.02%それぞれ増加。
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