2008年05月21日(水)
FRB、2008年成長見通しを大幅下方修正
[経済指標]
米連邦準備理事会(FRB)は21日に発表した向こう3年間の経済見通しで、2008年について大幅の下方修正を行った。最新の成長率予想レンジは0.3-1.2%。1月時点での1.3-2.0%から引き下げ、最も弱気のシナリオはほぼ成長ゼロとしている。ただ、マイナス成長を見越すには至らなかったようだ。FRBは2009年予想を前回報告時の2.1- 2.7%から2.0-2.8%、2010年を2.5-3.0%から2.6-3.1%にそれぞれレンジを広げた。
失業率は2010年までの 3年間続けて一段の上方修正とした。2008年の最新予想レンジが5.5-5.7%で、前回の5.2-5.3%から引き上げ。2009年の予想レンジは 5.0- 5.3%から5.2-5.7%に改定している。2010年については下限を4.9%で据え置き、上限を5.1%から5.5%に上げた。
物価については、個人消費支出(PCE)コア指数で今年の推定を2.0-2.2.%から2.2-2.4%、2009年は1.7-2.0%から1.9- 2.1%にそれぞれ引き上げた。2010年に関しては前回報告時の1.7-1.9%の見方を維持。PCE総合指数の予想レンジは2008年が2.1- 2.4%から3.1-3.4%に大幅修正した。2009年と2010年は1月にいずれも1.7-2.0%を見越していたが、今回は1.9-2.1%、 1.8-2.0%とそれぞれ改定した。
Posted by 直
2008年のブラジルコーヒー輸出約7%増見通し・CECAFE幹部
[コーヒー]
ブラジルコーヒー生豆輸出協会(CECAFE)幹部は21日、米通信社ダウ・ジョーンズとのインタビューで2008年のブラジルコーヒー輸出が前年を上回る見通しを示した。同氏の予想は3000万袋で、前年の2800万袋より約7%増加の見方。また、これは当初見ていた 2700万袋を大きく上回る。1月から4月にかけて約880万袋を出荷し、6月までに1300万袋に到達するを見込んでいるという。年後半は1600万- 1700万袋とみている。
Posted by 直
中国、大地震被災地で穀物備蓄から38.4万トン放出
[穀物・大豆]
中国国営通信社の新華は21日、政府が大地震被災地で国家穀物備蓄から38万4000トンを放出すると報じた。このうち小麦15万2000トンを含むという。
Posted by 直
2007/08年度タイ砂糖生産、前年比12.6%増
[砂糖]
タイの砂糖局の推定によると、2007/08年度の砂糖生産は前年比12.6%増の754万トンとなった。砂糖きび生産が作付時の好天気が寄与して前エンドを14.7%上回る7320万トンだった。タイの砂糖きび圧搾は通常4月に終わるが、今年度は降雨要因から長引き、東部にはまだ稼動中の製糖所が一箇所あるとの当局関係者コメントも伝えられている。それでも、今月末には完了の見通しという。
砂糖局は2008/09年度の砂糖きびについて今年度の97万ヘクタールを下回るのを見越している。砂糖よりも採算性たの高いコメなどほかの作物に乗り換える傾向にあるためという。
Posted by 直
石油市場に供給は十分にある、OPEC事務総長
[エネルギー]
ベネズエラ情報省が明らかにしたところによると、同国を訪問中のOPECのエル・バドリ事務総長は20日遅く、チャバス大統領との会談で、石油市場には十分な供給があり、在庫水準は依然として非常に高いとの認識を示したという。
また、事務総長との会談を先に済ませた同国のラミレス石油相も、供給不足は生じておらず、今の価格は生産量を反映していないとの認識で一致したと発言している。事務総長は同国の生産量について、政府と第三者機関の推定に大きな開きがあることを踏まえ、推定方法の違いについて協議するためにベネズエラ入りしている。生産量は政府の推定では日量330万バレルなのに対し、第三者機関は大体230万バレル前後としている。
Posted by 直
2008年05月20日(火)
FRB副議長、利下げ一服を示唆
[要人発言]
米連邦準備理事会(FRB)のコーン副議長は20日の講演で、利下げが一服したことを示唆する発言をした。独自判断としながらも、これまでの経済指標から現行の金利水準を中期的な雇用創出とインフレ抑制するのに十分低いと評価。コーン副議長は、景気について依然として厳しい情勢ではあることを認識した。それでも、政府の税金還付によって個人消費が上向く見通しを示し、また輸出の増加基調が続いていることも取り上げている。
コーン議長は最も実現の可能性が強い経済シナリオとして、今年後半に底固めしてから2008年に拡大ペースが速まることを挙げた。一方で、住宅セクターで市場不振が止まっても回復は限定的であり、また消費の伸びも緩やかになるとの慎重な見通しを示唆した。物価については、エネルギーや食品の値上がりを反映して全体指数の上昇ペースが当面、コアを上回る傾向を続けるとの見方。コア部分は比較的落ち着いているとも言うが、当局がなお監視を続けていることも強調した。物価の行方次第で利上げにシフトも辞さないことをにおわせるコメントもしている。
Posted by 直
2008/09年度の仏砂糖ビート作付、前年比10.4%減見通し
[砂糖]
フランス農林水産省が20日に発表した2008/09年度砂糖ビート作付見通しは前年比10.4%減の35万2000ヘクタールとなっている。過去5年平均と比べても9%のマイナスという。欧州連合による生産割当て枠の一部を放棄する生産者があることを指摘している。
Posted by 直
ブラジル顧問アグルーラル、07/08年度大豆生産見通し引き下げ
[穀物・大豆]
ブラジル農業顧問のアグルーラルは2007/08年度の国内大豆生産見通しを3月時点での6300万3000トンから 6158万1000トンに引き下げた。減反と平均的なイールド見通しを理由に挙げている。特に南部がラニーニャ現象の影響で不調といい、リオ・グランデ・ド・スル州のイールドを従来の1ヘクタール40袋(1袋=60キログラム)を下回る同34袋に修正。また、パラナ州の作付を438万ヘクタールから420 万ヘクタール、マット・グロッソ・ド・スル州で182万ヘクタールから178万ヘクタールに下方修正した。
北部の州については見通しを引き上げた。マット・グロッソ州のイールドを2袋多い53袋に改定。ミナスジェライス州では47袋から48袋に上方修正した。
Posted by 直
4月生産者物価指数は前月比0.17%、コアは0.42%上昇
[経済指標]
米労働省が発表した4月の生産者物価指数(PPI)は前月比0.17%上昇した。前月の1.09%から著しい伸び悩み。市場予想も下回った。しかし、変動の激しいエネルギーと食品を除くコア指数は0.42%上がり、こちらは2ヶ月ぶりの高い伸びで、市場予想以上でもある。
エネルギーが 0.17%下がった。昨年末以来の前月比マイナスである。ただし、季節調整前では上昇。ガソリンが4.65%とやはり今年初めての下落となり、反面、エネルギー同様に季節調整前だと前月より高い。暖房油や住宅用および工業用天然ガスがそれぞれ前月から上昇した。エネルギーと並んで変動の激しい食品が横ばい。内訳を見ると上昇したものが目立ち、中でも精米価格が17%以上上がった。しかし、鶏卵は約12%下落し、青果、牛肉、焙煎済みコーヒー豆も値下がり。
コア部分で資本財が0.39%下がった。金属成形の機械が2%近い値上がりとなり、商業用家具、小型トラック、鉱業用機械は揃って 1%を超える上昇。下げたのは船や石油採掘機、発電機などだった。コンピューターも下落。食品・エネルギー以外の一般消費財のうち、玩具や家具が上昇し、乗用車は0.13%上がった。しかし、スポーツ用品、装飾品などは前月よりダウン。
PPIは前年比較すると6.40%上昇し、前月時点での伸び率を下回る。一方、コアの前年比伸び率は3.04%。前月の報告時に2.80%だったのを上回り、1991年12月以来の高水準である。
Posted by 直
1-3月期金宝飾需要は前期比5.13%減、WGC
[メタル]
ワールドゴールドカウンシル(WGC)は20日に発表した四半期レポートで、08年1-3月期の世界金需要を前期比2.58%減の718トンと推定した。前年同期比では15.43%の減少となる。宝飾需要は462トンと前期比で5.13%、前年比で21.16%減少、四半期の数字としては1993年7-9 月期以来の低水準となる。インドの需要が71.1トンと前年比で49%減ったほか、中東が64.9トンと前年比19%、米国が39.5トンと25%、トルコが28.9トンと13%それぞれ減少した。価格急騰とボラティリティーの上昇が嫌気された他、トルコでは自国通貨の下落も需要を鈍らせた。金塊、コインへの投資は73トンと前期比で21.67%増加。ETFへの投資は73トンと前期比で8.75%減ったものの、前年同期の2倍以上となった。
世界金供給は857トンと前期比で8.44%減ったものの、前年同期比で5.67%増加した。鉱山生産は593トンと前期から6.17%減少。生産者のディヘッジングは128トンと前期の72トン、前年同期の94トンから大きく増加した。公的機関の売却は前期比20%増の78トン、スクラップは前期比で 11.74%、前年比で29.75%増えて314トンとなった。
Posted by 直
【 過去の記事へ 】