2008年12月16日(火)
インドの08/09年度金宝飾品輸出は前年を大きく下回る
[メタル]
インド宝石宝飾品振興評議会の会長は16日、今年4月から始まった08/09年度の金宝飾品輸出が、前年度の56億ドルを大きく下回るとの見通しを示した。世界的な景気の減速に加え、ここへ来て宝飾用の金の供給が急速に逼迫して来たことが減少の背景にあるという。7-9月期だけで前年を23%下回っており、状況は更に悪くなる恐れがあるという。
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FOMC利下げ実施、0-0.25%と初めて金利誘導目標をレンジで設定
[金融・経済]
米連邦公開市場委員会(FOMC)は16日、短期金利の指標となるフェデラルファンド(FF)金利誘導目標を従来の年 1.0%から年0-0.25%に引き下げると発表した。FF金利の誘導目標をレンジで設定したのは史上初めてとみられるが、FOMCは持続的な景気拡大と物価安定を保つために可能な限りで全ての措置を講じる意向を示している。
このため、景気が弱い中で当面、歴史的な低金利環境が続くと見通している。FOMCはまた、長期物米国債の買い取りを検討することも明らかにした。FOMCによると、本日の決定は全会一致である。
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OPEC、09年世界石油需要を100万バレル下方修正
[エネルギー]
石油輸出国機構(OPEC)は16日に発表した月報で、2009年度の世界石油需要を日量8,568万バレルと推定、前月から100万バレル下方修正した。2008年度の需要は36万バレルの下方修正、前年比では2008年が47万バレル、0.54%の減少、2009年度が15万バレル、0.17%の減少と、両年度とも需要が前年割れとなった。供給面では、OPECの11月生産量は日量3,110.2万バレルと前月から73.9万バレル減少。イラクとインドネシアを除く10ヶ国の生産量は前月から78.5万バレル減って日量2,793.7万バレルとなったものの、11月からの生産枠は依然として60万バレル強上回っている。
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11月消費者物価指数は前月比1.68%下落、過去最大の落ち込み
[経済指標]
米労働省が発表した11月の消費者物価指数(CPI)は前月比で1.68%下落した。1947年に始まった調査史上最も大きな落ち込みであり、市場予想も上回った。一方、変動の激しいエネルギーと食品を除いたコア指数は0.02%上昇。10月に1982年12月以来のマイナス転落を記録したが、下げは一服した。ただ、市場予想は下回る。
エネルギーが16.98%下落した。1割を超えるマイナスは1957年の調査開始から初めてである。ガソリン価格が29.53%とやはり記録を塗り替える下落。住宅用燃料油、ガス・電力も下がった。食品は0.19%上昇した。前月との上昇ペースと比べて一段と伸び悩み。肉・魚・卵や野菜・果物品が下落した。砂糖および甘味料はほかの製品に比べて上昇が目立つが、前月からはスローダウンだ。
コア部分では、航空運賃が4.03%下がった。前月よりペースはやや鈍化ながらも2ヶ月続けて4%を超える値下がりだ。新車価格は0.55%、4ヶ月連続の下落。なお、ガソリンの落ち込みも手伝って運輸・交通セクターが9.75%とほぼ1割ダウンで、これは過去最大の下落になる。ホテル宿泊料が1%を超えるマイナス。一方、アパレルは0.27%上昇し、婦人服の3ヶ月ぶりプラス転換が背景にある。医療や教育も前月より高い。
CPIは前年同月に比べて1.01%上がった。1964年8月以降みることのなかった小幅プラスである。コア指数は1.99%アップで、前年比伸び率が2%を割ったのは2004年9月以来だ。
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フィリピン砂糖生産、当初見通し以上に落ち込む・SRA幹部
[砂糖]
フィリピン砂糖管理局(SRA)の幹部は、生産コストの高騰と悪天候を理由に2008/09年度の砂糖生産推定を引き下げた。同氏の予測は前年を約1割下回る220万トンで、当初見越していた前年比8%減以上の落ち込みの見方である。また、業界での9%減少と比べても生産不調をみている格好だ。ただ、高イールド種の作付によって粗糖生産が上向き、砂糖きびの不作の影響を抑えられることに期待を示した。
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ロシアのOPEC加盟を支持、ベネズエラ石油相
[エネルギー]
ベネズエラのラミレス石油相は16日、OPEC総会が開かれるアルジェリアのオラーンで記者団の質問に答え、ロシアのOPEC加盟を支持すると発言した。ダウジョーンズが伝えた。また、総会では100万から200万バレルの減産が決定されることを望むという。
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2008年12月15日(月)
12月住宅市場指数、前月から過去最低水準で据え置き
[経済指標]
全米住宅建設業協会(NAHB)が発表した12月の住宅市場指数(HMI)は前月と同じく9だった。これは1985年に調査が始まってから最低水準。指数は50を境に数が小さくなるだけ情勢に悲観的な業者が多いことを意味するが、これで2ヶ月連続して悲観派による完全支配に近い水準ということでもある。
一戸建て住宅販売の現状を示す指数がやはり先月に記録した過去最低の8のままで、見込み客の活況度を表す指数も2ヶ月連続して調査史上最も低い7となった。見通し指数は16。11月分が速報での19から18に改定となり、12月にさらに下がった格好になる。見通し指数も記録を塗り替えた。
NAHB のチーフエコノミストはこの一ヶ月間の市場で改善ゼロと述べ、また雇用など特定要素の更なる悪化も認識した。NAHB会長は、危機が続いているとコメント。建設業者は販促などでできる限り行っているが、消費者サイドが依然として住宅購入に消極的という。しかも、差し押さえ物件などが後を絶たず、より需給がだぶつくとの見解も示した。同氏はチーフエコノミストは、景気への悪影響拡大をとめるためにも政府や議会は住宅購入者への支援や差し押さえ対策などを打ち出すべきだとも述べた。
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ブラジルCONAB、08/09年度砂糖きび収穫推定引き上げ
[砂糖]
ブラジル農務省商品供給公社(CONAB)は15日、2008/09年度の国内砂糖きび収穫が前年比13.9%増の5億 7137万700トンになると見越していることを発表した。過去最高を更新する見方で、また9月時点での5億 5871万7700トンから引き上げた。4月に明かした初回予想レンジ5億5812万2000-5億7978万6000トンの上限に近い。
砂糖生産用を2億4089万4700トンから2億4603万7100トン、エタノール生産に当てられる分は3億1782万3000トンから3億2533万3500トンにそれぞれ上方修正した。砂糖用が前年比6.7%増、エタノール用20.1%増加の見方となる。
砂糖生産は前年比2.6%増の3208万5300トンと見込んでいる。エタノール生産は前年度から15.6%増えて266億629万7300リットルとみている。このうちガソリンに混合される無水エタノールは101億2591万300リットル、ガソリンの代替になる含水エタノールは164億8038万 7000万リットルとした。
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減産は向こう3ヶ月-12ヶ月の長期に渡る、OPEC議長
[エネルギー]
OPEC議長を務めるアルジェリアのヘリル石油相は15日、総会が開かれるオラーンで会見を開き、OPECは現在400 万バレルと推定される供給過剰を解消するため、向こう3ヶ月から12ヶ月の長期に渡り生産量を引き下げる決定をする必要があるとの見方を示した。2008 年度の世界石油需要は前年比で20面バレル減少、2009年度は景気後退が更に深刻となり需要は更に50万バレルは減少するという。2009年前半に限っていえば140万バレル需要が落ち込む恐れがあるとし、OPECは3月の定例総会前に再び総会を開く可能性があることも示唆した。
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2009年のインド小麦生産、過去最高更新の可能性・著名農学者
[穀物・大豆]
世界的に有名なインドの農学者スワミナサン氏は15日の米通信社ダウ・ジョーンズとのインタビューで、2009年のインド小麦生産が過去最高となる8000万トンに増える可能性を示した。価格上昇で作付が増えているのを理由に挙げている。また、このまま天気に恵まれ、イールドが上がれば記録塗り変えは必死との見方だ。このほか、政府の介入価格が肥料の消費増加など管理の面でもイールドアップに寄与するかもしれないという。
同氏は、在庫を抱えたトレーダーの輸出解禁要請には反対姿勢にあることを明かした。過去に在庫取り崩しを狙って輸出を進めた他ために国内供給が落ちた経験があり、繰り返すことはないとコメント。輸出よりも国内の低所得層に向けた供給引き上げに焦点を当てるべきだといい、また輸出を承認してもトレーダーに有益なだけで、農家には無益とも述べた。
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NY連銀指数はマイナス25.76、予想以下の悪化にとどまる
[経済指標]
ニューヨーク連邦準備銀行が発表した12月の製造業景況感指数はマイナス25.76だった。前月のマイナス25.43から4ヶ月続けて下がり、これで3ヶ月連続の過去最低更新。2001年7月の調査開始から景気に最も悲観的になったことを意味する。しかし、指数は市場が予想していたほど悪化しなかった。
項目別みると、軒並み落ち込み基調を続けているが、前月の調査に比べてペースが鈍化したものもある。雇用が前月のマイナス28.92より高めのマイナス 23.40、新規受注はマイナス22.21からマイナス20.78に上がった。出荷はマイナス8.78.で、前月のマイナス13.89を上回る。在庫は前回報告でのマイナス26.51に対してマイナス17.02。一方、受注残がマイナス27.66と、史上最低を記録した。納期は前月のマイナス4.82からマイナス9.57にダウン。
物価については、生産コストを示す支払い指数がマイナス7.45となった。ゼロを下回ったのは2003年6月以来だが、水準的には2001年12月までさかのぼる低さ。販売価格を表す受取り指数はマイナス11.70だった。2005年8月以来のマイナス転換で、 2003年7月以来の低水準である。
6ヶ月先の期待指数が19.48となり、前月の13.02から上昇した。前月を上回ったのは3ヶ月ぶり。出荷が16.75から25.03に上がった。雇用数はマイナス1.56と、前月のマイナス4.17よりやや高い。受注残も1.13から5.34にアップで、4ヶ月ぶりの高水準だ。
半面、新規受注は前月に19.25だったのから17.74に下がった。1月につけた年初来最低に次いで今年 2番目に低い。設備投資がマイナス10.64で、前月調査で記録した過去最低からほぼ変わらず。テクノロジー投資になるとマイナス12.77に落ちて記録塗り替えだ。納期は前月に3月以来でゼロを超えて1.20となったのが、マイナス7.45に転落である。在庫はマイナス11.70と、前月のマイナス 6.02から縮小が進むのをみている格好になった。
物価見通しについては、支払いと受け取り揃って3.19となった。支払い指数は2002年1月以来の低水準で、受取りが2003年9月にプラス圏での推移を始めてからこの間最も低い。
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非OPEC諸国も相当量の減産を決定する、OPEC事務総長
[エネルギー]
OPECのエル・バドリ事務総長は15日、OPEC総会が開かれるアルジェリアのオラーン到着の際に記者団の質問に答え、総会では追加減産が決定されるほか、非OPEC産油国も減産を行うとの見通しを示した。具体的な量については知らされていないが、非OPECの減産もかなりの量になるという。
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