2008年12月12日(金)
インフォーマ、2009年の米大豆作付見通し引き上げ
[穀物・大豆]
米有力アナリストのインフォーマ・エコノミクスが2009年の米大豆作付について8146万エーカーと見通していると伝えられている。11月時点で見越していた7720万エーカーから引き上げたことになる。米農務省(USDA)が推定している2008年の7588万エーカーから7.4%増加の見方だ。
報道によると、インフォーマはコーン作付を8229万エーカーになると見通している。大豆とは対照的に 11月時点での予測8680万エーカーから下方修正し、USDAの2008年推定8589万エーカーより減反をみている格好だ。過去3ヶ月間の価格変動に基づいての改定といい、コーンが大豆以上に値下がりしたことを指摘している。また、融資が限られていることや作物間での乗り換えなども反映しているという。
一方、冬小麦は4408万エーカーの見方である。USDAで推定する2008年の4618万エーカーから減反をみている。
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10月の全米自動車走行距離は前年比で3.5%減少、運輸省
[エネルギー]
米運輸省の連邦ハイウェイ管理局(FHA)が12日に発表した交通量データによると、全米の10月自動車走行距離は 2,497億マイルと前年同月に比べ3.5%、90億マイル減少した。2008年の累計でも2兆4,257億マイルとやはり前年同期に比べ3.5%減少している。10月の走行距離を地域別に見ると、南東部が前年比5.0%減の525億マイルともっとも落ち込みが激しく、中西部が3.5%減の562億マイル、西部が3.1%減の542億マイル、南部メキシコ湾岸が3.1%減の486億マイル、北東部が2.3%減の383マイルとなっている。
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中国、輸送コスト低下利用してブラジル産砂糖買い付け・関係者
[砂糖]
中国がこの1-2ヶ月間にブラジル産砂糖を買い付けていたとの関係者コメントが報じられている。中国がブラジル産を購入するのは珍しく、これは輸送コストが落ちていることに着目した結果という。同氏によると、中国2社が20万トンから30万トンを1トン250-260ドルで契約を結んだ。ただ国産が出回り始めて輸入品との価格差拡大も止まり、さらなる買い付けはないともみられている。
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11月小売売上高は前月比1.76%減、予想以下の落ち込みにとどまる
[経済指標]
米商務省によると、11月の小売売上高は前月比1.76%減少した。調査史上初めてとなる5ヶ月連続ダウン。ただし、前月の2.95%減よりスローダウンし、また市場予想ほどの落ち込みにもならなかった。なお、10月の減少率は速報段階での 2.77%から改定である。
11 月の項目別売上高で最もきつい減少がガソリンの14.69%だった。10月も2けたのマイナスだったが、11月は一段と大きくダウン。このため、ガソリンを除いた小売売上高は前月から0.23%減にとどまる。次いで大きな減少となったのが自動車及び自動車部品の売上高。2.77%減り、582億3500万ドルと1999年9月以来の低水準を記録した。ただ、減少率は10月から縮小し、自動車関連を除いた売上高も1.56%減少と市場予想より小幅マイナス。さらに、自動車とガソリンを除いて11月の小売売上高は0.34%増加になる。
ガソリンや自動車関連とともに振るわなかったのは通信販売などのむ店舗販売と建設資材・造園だった。いずれも約1%のマイナス。一方で、電気機器やスポーツ・趣味・音楽、デパートが揃って2%以上増加した。それぞれ前月の減少以上の前月比プラスでもある。総合小売店や衣料品もプラス転換し、健康関連が前月より伸びペースが加速した。
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11月生産者物価指数は前月から2.21%下落、予想以上のマイナス
[経済指標]
米労働省が発表した11月の生産者物価指数(PPI)は前月比2.21%下落した。4ヶ月連続の前月比マイナスとなり、市場予想以上の下げ。背景にあるのがエネルギー価格である。11.20%と前月に続く2けたのマイナスだ。ガソリンが25.73%下がり、2ヶ月連続で調査史上最もきつい落ち込みである。暖房油は23.35%とやはり前月以上の値下がり。天然ガスも住居用、工業用揃って落ちた。
エネルギーとともに変動の激しい食品は前月比横ばいだった。鶏卵が2割近く下がり、精米や豚肉などの値下がりも目立つ。一方で、野菜や果物、牛肉、菓子類が上昇した。
エネルギー、食品を除いたコア指数は0.12%上昇した。3月以来の低い伸びであり、市場の予想範囲内に収まる。消費財のコア部分では、乗用車が2ヶ月連続下がった。しかし、0.62%と前月より下げ渋っている。化粧品、定期刊行物が前月から変らず、反面、書籍出版や衛生紙がプラス転換。家電は前月並みの上昇ペースだった。資本財が0.06%上昇し、著しく伸び悩んだ。小型トラックの3ヶ月ぶり前月割れ、鉄道関連も大きく落ちた。中間財と原材料のコアも再び記録を塗り替える落ち込みだった。しかし、建設機器は1%強高く、前月の2倍以上の伸びとなっている。
PPIは前年比較すると0.17%上昇した2006年11月からの前年比プラスを維持しているが、11月の伸び率はこの間で最低。コアの前年比は4.17%のプラスだった。10月に1989年11月以来の高い伸びとなったのから上昇一服である。
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2008年12月11日(木)
USDA世界需給:コーンと小麦生産は引き上げ、大豆は引き下げ
[穀物・大豆]
米農務省が11日に発表した需給報告によると、08/09年度の世界小麦需給は生産が6億8,398万トンと前月から161万トン引き上げられた。乾燥気候によって作付の遅れが目立つアルゼンチンが50万トン引き下げられたものの、カナダが131万トンをはじめ、欧州、ブラジル、セルビアの生産が引き上げられた。消費は前月から52万トンの引き下げ、輸出は米国外の輸出国で60万トン引き下げられた。期末在庫は210万トン上方修正された。
コーン世界需給は生産が7億8,590万トンと前月から454万トンの引き上げ。中国の生産見通しが400万トン引き上げられたのを筆頭に、欧州やウクライナ、カナダの生産も上方修正された。一方ブラジルの生産は150万トン、南アフリカ共和国も100万トン引き下げられた。消費は米国を中心に784万トンの引き下げ。輸出は米国外の輸出が増えたものの米国の落ち込みが大きく、194万トンの下方修正となった。期末在庫は1,371万トン引き上げられた。
大豆の世界需給は生産が2億3,465万トンと前月から109万トンの引き下げ。ブラジルの生産見通しが100万トン引き下げられたのが主な要因となっている。消費は前月から139万トンの引き下げ、輸出は米国で伸びたものの、米国外の落ち込みがそれを上回り79万トンの引き下げとなった。期末在庫は13万トンと小幅上方修正された。
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USDA需給報告:コーン期末在庫は大幅引き上げ、大豆は据え置き
[穀物・大豆]
米農務省が11日に発表した需給報告によると、08/09年度の米国内小麦需給は、期末在庫が6億2,300万ブッシェルと前月から2,000万ブッシェル引き上げられた。輸入が1,000万ブッシェル引き上げられた一方、食用需要が1,000万ブッシェルの引き下げとなった。
米国内コーン需給はエタノールの需要が前月から3億ブッシェルの引き下げ、輸出も1億ブッシェル引き下げられた。飼料および残余の需要は5,000万ブッシェル引き上げられたものの、需要全体では3億5,000万ブッシェルの大幅引き下げ、期末在庫はこの分引き上げられ14億7,400万ブッシェルとなり、在庫率も 12.10%まで回復した。エタノール需要の大幅引き下げは、金融危機の影響を受けて新規エタノール工場の生産開始が遅れ、既存の工場もが生産の縮小を余儀なくされたことが背景にある。なお、来年1月に08/09年度生産の最終見通しが発表されることから、通常12月の需給報告では生産面に修正が加えられることはない。
米国内大豆需給は国内圧搾需要が3,000万ブッシェル引き下げられる一方、輸出が同じく3,000万ブッシェルの引き上げられたため、期末在庫は2億500万ブッシェルと前月から据え置きとなった。国内需要の低下を、中国の旺盛な買付けが補った格好となった。
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10月貿易収支は571.9億ドルの赤字に拡大、予想上回る
[経済指標]
米商務省が発表した10月の貿易収支は571億9000万ドルの赤字となった。前月から1.12%、3ヶ月ぶりの増加。市場予想も上回った。なお、9月の赤字幅は速報で564億7000万だったのから565億5900万ドルに改定。貿易赤字は年初から10月まであわせて前年同期を1.39%上回る5909 億1700万ドルだ。
10月は再び輸出と輸入揃って前月比マイナスである。輸入が1.29%減で、このうちモノが1.55%ダウン。いずれも3ヶ月連続して前月を下回るが、9月に比べると減少ペースは鈍化した。消費財が1.16%、飲食品・飼料1.07%とそれぞれプラス転換。工業品は減少だが、0.16%と前月に1割以上落ち込んだのから著しくスローダウンである。背景にあるのが原油輸入。季節調整前で9.48%増加した。単位価格が 92.02ドルと6ヶ月ぶりに100ドルを割り込み、3月以来の低水準となったが、買い付け規模が前月から23.87%増えて日量1045万8000バレルだった。
原油は季節調整後でも増えたが、石油製品は減少した。ガスや燃料油なども前月割れ。一方、有機化学やアルミなどは増加だった。資本財が3.73%減少に転じ、自動車関連は4.99%と3ヶ月連続落ちた。サービス輸入は0.03%増加した。9月にちょうど半年ぶりの前月比マイナスとなったものの、減少は早々に止まった格好である。
輸出は前月から2.17%減り、モノが2.80%ダウン。輸入と同じく、いずれも前月を下回る前月比マイナス。ただ、輸入以上の減少で、赤字拡大に至った。モノについては全ての項目が前月割れとなった。このうち自動車関連が2.28%と前月以上のマイナスである。工業品4.28%、飲食品・飼料8.60%と自動車以上のマイナスだが、前月からはペースが鈍い。資本財では0.30%減にとどまり、消費財も1.16%ダウンでやはり前月を下回る減少。
物価上昇を考慮した実質値(リアルマネー)ではモノの赤字が前月比10.35%増の463億5900万ドルだった。石油関連が20.84%のプラスが背景にある。非石油は1.24%減少した。
国別で赤字最大の対中国が279億5700万ドルとなり、前月の277億6600万ドルから一段と膨らんだ。対日は60億4700万ドルに拡大し、またカナダとのギャップが59億5700万ドルに縮小したことから中国に次ぐ2位に上がった。対メキシコも前月から縮小した。石油輸出国機構(OPEC)に対する赤字は約5%アップ。ただ、加盟国別ではナイジェリアやサウジアラビアとのギャップが広がる反面、ベネズエラに対する赤字縮小などまちまちである。
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失業保険申請件数は前週から5.8万件増加、予想大きく上回る
[経済指標]
米労働省が発表した12月6日までの週の失業保険新規申請件数は前週から5万8000件増えて57万3000件となった。1982年11月27日までの週以来の高水準で、市場予想も上回っている。また、前週の申請件数が速報で50万9000件だったのから51万3000件、11月22日までの週の分は従来推定53万件から53万1000件にそれぞれ改定。
雇用情勢をより良く映すといわれる4週平均は54万500件だった。前週の52万6250件(修正値)を上回り、こちらも1982年終わり以来の高水準を更新と伝わっている。
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世界石油需要は25年ぶりに前年比マイナスに、IEA
[エネルギー]
国際エネルギー機関(IEA)は11日に発表した月報で、2008年度の世界石油需要見通しを35万バレル下方修正、 25年ぶりに前年比でマイナスになるとの見方を示した。供給面では、11月のOPEC生産が日量3,130万バレルと前月から76万バレル減少した。在庫は10月末時点で前月から4,560万バレル増加、消費の56.8日分をカバーしているという。
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