2008年04月16日(水)
SF連銀総裁、米景気後退の可能性を示唆
[要人発言]
サンフランシスコ連銀のイエレン総裁は16日の講演で、米景気失速を認識するとともに今年前半の景気後退の可能性も示唆した。一方で、これまでの連続的な金融緩和や政府の刺激策により今年後半の改善に自信を見せるなど、従来の見方を繰り返した。
イエレン総裁は住宅市場の弱含みが来年にかけて経済成長における最大の足かせと指摘した。価格下落が続くことを見通し、また住宅価値が落ちることに対する懸念が消費者需要を冷やすとの見方である。また、サブプライムローンの延滞率を占うのに住宅価格が最適なバロメーターとも述べた。このほか、低金利にあることを認識しながら、延滞や差し押さえを抑える効果はまだ限られているともコメント。これは、適用金利の切り替えを迎えた向きが昨年末時点でまだ少数だったためという。
総裁は住宅問題のほかに消費者へのインパクトは株価下落や食品およびエネルギー価格の高騰、雇用不振からもきているという。また、住宅要因から融資基準が厳しくなっており、消費者に加えて企業の設備投資にも重石になっていることを指摘した。
経済で明るいのは貿易としている。海外の景気はまだ伸びており、ドル安もあって輸出が拡大していることを取り上げた。それでも、米景気のスローダウンが海外へ飛び火した場合の貿易への影響リスクもあることを強調。
インフレについては向こう数年間、落ち着くとの見方を示した。指標もインフレ期待の安定を示唆しているとも述べた。しかし、当局が景気減速を重視した政策を運営することでインフレが上向くリスクもあると警戒的な姿勢もみせている。
イエレン総裁のほかに、プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁も講演した。講演では現行の景気について触れることはなかったが、後の質疑応答で米景気が後退局面にあるかどうかは不透明と発言。ただ、著しくスローダウンしたことは明確で、また今年前半の改善は期待できないとも指摘。このほか、石油価格についてたずねられると、天井が読めないと答えた。インフレターゲットの設定を支持するが、実際に導入するのは難しいと明かした。
Posted by 直 4/16/08 - 14:08



