2006年12月02日(土)
石油価格上昇を受け、OPEC閣僚のトーン和らぐ
[エネルギー]
クウェートのアルサバー石油相は2日、アラブ石油輸出国機構(OAPEC)会合出席のため訪問中のエジプトでインタビューに答え、最近の原油価格上昇により、次回総会でOPECが追加減産を決定する必要性はなくなったとの認識を示した。
一方、カタールのアティーヤ石油相は、先にサウジ石油相が1億バレルの供給過剰を削減する必要があるとの見方を示したことに触れ、「非常に良い提案」と評価、次回ナイジェリア総会ではこの件について協議する必要があると語った。追加減産の必要性については、今この場ではっきりとしたことは言えないとし、もし(減産の)必要があるのならそれを支持すると語るにとどめた。
・・・このところの価格上昇を受けて、OPEC加盟国からも減産について少し控えめな意見が出てくるようになった。特にクウェートは湾岸戦争の際に米国に助けてもらったこともあり、加盟国の中では一番減産に否定的。サウジによる1億バレルの供給削減についても、アルサバー石油相は「(供給過剰は)それほど多くない」との見方を示している。気が付けば、サウジがいつの間にか強硬派の中に入っていたという感があるが、やはりこの国の意見を重視するのが一番確実なのだろう。
Posted by 松