2006年12月08日(金)
OPEC減産見通しにばらつき
[エネルギー]
このところの原油価格上昇を受け、来週14日にナイジェリアで開かれるOPEC臨時総会における減産について、異なった意見が出てきている。
ダウコル議長は8日、通信社のインタビューに答え、63ドルという水準はまだ低すぎるし、供給過剰の状況にも満足していないと、追加減産に強い意欲を示した。
一方、OPEC高官の話として、現在の価格水準では特に何もする必要はなく、総会までに60ドルを再び割り込むような展開にならない限り、減産の可能性は低いとの見方も伝えられた。8日付のWSJでも、価格から見てPECが生産を据え置く可能性が高いとの見方が紹介されている。
・・・65ドル以上に上昇するとか、60ドルを割り込むとかすれば話は簡単なのDが、現在の価格は非常に微妙な水準にあり、意見が分かれるのも当然だろう。また、生産据え置きの見通しは加盟国の閣僚からではなく、OPECの高官からのものというのもなかなか判断が難しい。
閣僚発言には政治的な意図もふくまれるが、実務者ならばより冷静に状況を判断しているはず、ともいえる一方、結局は政治的な意向が通るとも考えられるからだ。
Posted by 松