2008年05月19日(月)
エコノミスト見通し、今年の成長率予測一段と引き下げ・NABE
[金融・経済]
全米ビジネス経済協会(NABE)が19日発表した四半期ごとの景気見通し調査によると、エコノミストの間で今の成長率予測を引き下げる動きが大勢となったようだ。52人のエコノミストを対象にした調査では、2008年実質国内総生産(GDP)予測が前年比1.4%増。2 月の前回調査ではそれまでの見通し2.5%増から1.8%増に下方修正となり、このたび一段と引き下げ。
個人消費支出が前年を1.5%上回る見方である。2月時点での伸び率見通し1.8%からやはり引き下げ。2007年は2.9%増だったことから、今年は約半分にとどまるとの見方だ。企業の設備投資については建物2.8%、ハイテクを含む機材1.7%とそれぞれ増加見通しとなっており、いずれも前回調査より低め。ただ、機材投資伸び率は前年の1.3%より僅かにも高い。住宅投資の落ち込みが従来以上に進むとの見方である。昨年11月の調査で16.3%減、今年2月には18.2%減との予想になり、最新調査では20.4%減少を見越している。
貿易不均衡の是正が進む見方となっている。赤字幅は前回調査で4997億ドルと5000億ドル割り込む見方になったのが、最新調査ではさらに4730億ドルに縮小をみている。輸出が7.8%増、輸入1.4%増。前回調査では7.3%、2.0%増だった。
物価については個人消費支出物価コア指数を10-12月期ベースでみて前年比2.0%から2.1%と僅かにも伸び率を引き上げた。2007年と同水準の上昇ペースを見込んでいる格好となる。金融政策に関しては、年内現行の年2.0%を維持するとの見方である。来年は四半期に一回0.25ポイントの利上げを行い、来年10-12月期時点で3.0%を見通す。
Posted by 直