2008年12月03日(水)
11月ADP民間雇用数は25.0万人減少、予想以上の落ち込み
[経済指標]
米雇用サービスADPによると、11月の非農業部門民間雇用数は前月比25万人減った。4ヶ月連続ダウンで、また2001年11月以来の大幅減少。市場が予想していた以上の落ち込みでもある。なお、10月の減少数は速報段階での15万7000人から17万9000人に改定となった。
11月のセクター別雇用は、鉱業、建設含む製造業で15万8000人前月を下回り、24ヶ月連続減少を記録した。こちらも2001年11月以降みることのなかった大きな前月比マイナスだ。製造業だけで前月から11万8000人と2001年12月以来の大幅ダウン。27ヶ月続けての前月割れである。サービスは9万 2000人減少。10月に2002年11月以来のマイナス転落となり、11月にはさらに2001年11月以来のきつい前月比マイナスを記録した。
ADP のデータは労働省が手掛ける雇用統計と集計方法が近いといわれる。しかし、労働省で民間雇用が昨年12月から10月まで連続減少と記録しているのに対し、 ADPデータによると連続減少が始まったのは8月から。また、この4ヶ月間は雇用削減が続いていることを示しているが、ADP統計でのマイナス幅と労働省との数字には開きがある。
なお、労働省が12月5日に発表を予定している11月の雇用統計について、市場は政府部門も含める非農業部門雇用数が32万5000人減少したと予想している。政府雇用が今年に入って月平均1万6300人増加。これを市場の非農業部門雇用数推定から差し引き、労働省による11月の統計ではADP以上の民間雇用減少見通しになる。
Posted by 直