2008年12月15日(月)
NY連銀指数はマイナス25.76、予想以下の悪化にとどまる
[経済指標]
ニューヨーク連邦準備銀行が発表した12月の製造業景況感指数はマイナス25.76だった。前月のマイナス25.43から4ヶ月続けて下がり、これで3ヶ月連続の過去最低更新。2001年7月の調査開始から景気に最も悲観的になったことを意味する。しかし、指数は市場が予想していたほど悪化しなかった。
項目別みると、軒並み落ち込み基調を続けているが、前月の調査に比べてペースが鈍化したものもある。雇用が前月のマイナス28.92より高めのマイナス 23.40、新規受注はマイナス22.21からマイナス20.78に上がった。出荷はマイナス8.78.で、前月のマイナス13.89を上回る。在庫は前回報告でのマイナス26.51に対してマイナス17.02。一方、受注残がマイナス27.66と、史上最低を記録した。納期は前月のマイナス4.82からマイナス9.57にダウン。
物価については、生産コストを示す支払い指数がマイナス7.45となった。ゼロを下回ったのは2003年6月以来だが、水準的には2001年12月までさかのぼる低さ。販売価格を表す受取り指数はマイナス11.70だった。2005年8月以来のマイナス転換で、 2003年7月以来の低水準である。
6ヶ月先の期待指数が19.48となり、前月の13.02から上昇した。前月を上回ったのは3ヶ月ぶり。出荷が16.75から25.03に上がった。雇用数はマイナス1.56と、前月のマイナス4.17よりやや高い。受注残も1.13から5.34にアップで、4ヶ月ぶりの高水準だ。
半面、新規受注は前月に19.25だったのから17.74に下がった。1月につけた年初来最低に次いで今年 2番目に低い。設備投資がマイナス10.64で、前月調査で記録した過去最低からほぼ変わらず。テクノロジー投資になるとマイナス12.77に落ちて記録塗り替えだ。納期は前月に3月以来でゼロを超えて1.20となったのが、マイナス7.45に転落である。在庫はマイナス11.70と、前月のマイナス 6.02から縮小が進むのをみている格好になった。
物価見通しについては、支払いと受け取り揃って3.19となった。支払い指数は2002年1月以来の低水準で、受取りが2003年9月にプラス圏での推移を始めてからこの間最も低い。
Posted by 直