2009年07月09日(木)
6月の米小売販売、消費者の慎重姿勢根強いこと示す
[金融・経済]
米小売大手各社が9日に発表した6月の販売結果は消費者の慎重姿勢が根強いことを示す結果となった。雇用など気の不透明感が背景にあり、特に雇用不安から消費意欲も盛り上がらない。降雨続きで夏物衣料などの需要が後退し、一年前の販売に寄与した税金還付の小切手不在も余計に前年からの落ち込みを厳しくさせたこともある。それでも、景気の行方が不安定なために市場では今年後半の消費見通しが曇るとの見方が強い。
国際ショッピングセンター協会(ICSC)が各社データをベースに試算した6月の既存店売上高は前年同月比5.1%減少した。事前見通しの4.5%以上のマイナス幅である。また小売りの年度初めとなる2月からの月平均も上回る落ち込み。タイプ別で特に振るわなかったのはアパレルチェーンで、アバクロンビー・アンド・フィッチ、リミテッドなど予想以上の不振となった。ディスカウントストア2位のターゲットも市場見越していた以上の前年割れ。会員制ホールセールもさえなかった。なお、最大手のウォルマート・ストアーズは5月に月次販売結果の発表を停止した。
Posted by 直