2009年07月10日(金)
2010年の世界石油需要は前年比で1.7%増加、IEA
[エネルギー]
国際エネルギー機関(IEA)は10日に発表した月報で、2010年度の世界石油需要推定を発表、日量8,520万バレルと前年比で140万バレル、1.7%増加するとした。2010年度の推定発表は今回が初めて、需要の伸びは主に非OECD諸国によるものという。また 2009年度の見通しは前月からほぼ据え置き、前年比で250万バレル、2.9%減少するとした。非OECD諸国の見通しを前月から引き上げる一方、 OECD諸国の見通しは前月から引き下げている。
非OPEC諸国の2009年度石油生産は日量5,080万バレルと前月から33万バレルの上方修正、主にロシアの生産見通しが引き上げられたことによるものとされる。2010年度は日量5,120万バレルと前年比で41万バレル増加、アゼルバイジャンやブラジル、米メキシコ湾岸、カナダのオイルサンドなどで生産が増加する。
6月のOPEC生産量は情勢不安によるナイジェリアの生産落ち込みにもかかわらず、日量2,870万バレルと前月から7.5万バレル増加した。イラクを除く11カ国の生産量は日量2,620万バレル、昨年12月の総会で決定した減産目標は約68%遵守されている。
OECD 諸国の石油在庫は5月末時点で27億6,800万バレルと前月から2,780万バレル増加、前年を7.0%上回る水準にある。米国ではその他の石油製品、欧州では原油、アジアでは留出油が主に積み増しされた。在庫は消費の62.5日分をカバー、前年より7.2日多くなっている。
7-9月期の世界製油所稼働見通しは、日量7,230万バレルと前月から50万バレル下方修正された。精製マージンの縮小が背景にあり、特に欧州での中間留分の落ち込みが大きかったという。
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