2009年07月15日(水)
FRB、向こう3年間の米経済見通し上方修正
[金融・経済]
米連邦準備理事会(FRB)は15日、向こう3年間の米経済見通しを発表した。これは、FRB理事および地区連銀総裁が 6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合で提出した見通しをまとめたもので、2009年の予想レンジは1.5-1.0% のマイナス成長。4月時点で見越していた2.0-1.3%から引き上げた。2010年ついてはプラス成長に回復見通しで、また伸び率を2.0-3.0%から2.1-3.3%に改定。2011年は従来予想レンジの下限を3.5%から3.8%に上方修正。しかし、上限は4.6%と従来の4.8%より低めにみている。
向こう3年間の失業率見通しは引き上げた。2009年を9.2-9.6%から9.8-10.1%に改定し、1割を超える可能性を示唆している。2010年は9.0-9.5%から9.5-9.8%に修正した。さらに、2011年は8.4-8.8%を見越す。前年から伸び悩む見方でも、従来の7.7-8.5% より高い。
物価上昇率見通しにについては、個人消費支出(PCE)コア指数で2009年を1.3-1.6%とした。4月時点で見越していた1.0-1.5%を上回る。2010 年分は0.7-1.3%から1.0-1.5%に引き上げ。レンジ下限は1月の最低予想0.8%より高く、上限は1月の最高と同じ。2011年は従来の 0.8-1.6%に対し、最新予測を0.9-1.7%となった。PCEの物価全体指数の予想レンジは2009 年を0.6-0.9%から1.0-1.4%引き上げた。2010年はレンジ下限を1.2-1.8%とし、これは従来の1.0-1.6%に改定した。 2011年の予測は1.1-2.0%。従来見通しは1.0-1.9%だった。
今年から加えた、向こう3年間と別により長期的なトレンド予想では、成長率を2.5-2.7%とした。失業率は4.8-5.0%、インフレターゲットの前提とされるPCE物価上昇率が1.7-2.0%。いずれの指数も1月の初回報告から据え置いたままである。
Posted by 直