2007年12月05日(水)
米CBO局長、景気後退リスクの高まりを警告
[要人発言]
米議会予算局(CBO)のオースザク局長は5日の下院予算委員会公聴会で、米景気後退のリスクが高まっていると述べた。住宅市場の減速や金融機関による住宅ローン絡みの損失拡大、金融市場で信用が不安定なことから企業や消費者の景況感も揺らぐようになり、消費者はさらに支出や投資に消極的とコメント。さらに、原油価格上昇も成長を鈍らせるとした。最も起こりやすいシナリオは景気のスローダウンといいながら、一連の不安要素が米国のリセッション入りリスクを高めていると警告した。
局長は景気減速、リセッションいずれの場合でも連邦政府の予算見通しは著しく悪くなる可能性があるとの見方を示した。1968年からの米経済を見直し、景気後退時にGDPを占める赤字は1-3%上がると指摘。現行の経済なら1400億-4200億ドル相当の損失という。局長は来年1月にCBOの景気及び予算の最新見通しを発表するといい、公聴会で具体的な予測などは明かさなかった。
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2007年12月03日(月)
サブプライムローン問題、一段と悪化へ・ボストン連銀総裁
[要人発言]
ボストン連銀のローゼングレン総裁は3日の講演で、サブプライムローンに絡んだ問題が一段と悪化する可能性が強いとの見解を示した。ローン問題は経済情勢によるところが極めて大きく、先行きや他の経済セクターへの影響などは景気や住宅市場の展開次第とコメント。また、損失を抑えるには銀行が貸出方針を修正する一方で、消費者には優遇金利適用がなくなる金利のリセット(切り替え)時期を迎える前に借り換えを行うことを勧告した。
講演後の質疑応答では、銀行の調達金利であるLIBORを変動金利住宅ローンの指標とすることに疑問を投げる発言をした。借り手のLIBOR認識が低いことを理由に挙げており、見直しの必要があると述べた。また、LIBORは通常フェデラルファンド(FF)金利に追随する傾向があるものの、最近は当局が9月から利下げをしているにもかかわらず上昇基調を続けており、金利リセット後の返済がより厳しくなることを示唆した。
Posted by 直
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