2007年11月08日(木)
FRB議長、来年にかけての経済成長鈍化見通す
[要人発言]
米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は8日に米上下両院合同経済委員会で証言し、今年10-12月期に景気が著しく減速し、来年にかけて成長鈍化が続くとの見通しを示した。最近は経済活動が底堅いことを示す統計が並んだと認識。しかし、サブプライムローンの多くが優遇金利適用がなくなる金利のリセット(切り替え)時期を迎えるのに伴って延滞も一段と増加、住宅市場はさらなる弱含みが必至との見解である。
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10月の米小売既存店売上高、2ヶ月連続伸び悩み
[金融・経済]
大手各社が8日に発表した10月の既存店売上高には予想を下回った物が目立ち、全体で2ヶ月連続して伸び悩んだ格好となった。引き続き平年以上の気温と好天気が衣料品など秋物需要を後退させた。さらにエネルギー価格の高騰、なお続く弱気ニュースで住宅セクターや金融市場へ不安が消費に悪影響を及ぼしたとみられる。
国際ショッピングセンター協会(ICSC)が各社データを集計した結果、前年同月比1.6%増加。9月に続いて1%台の伸び率であり、10月の売り上げペースとして1995年以来の鈍さという。また、同協会では月初に最高2.5%増加もあり得ると見込んでいたのから2.0%増に引き下げ、結果的にこの修正した予測にも届かなかったことになる。ただし、ICSCのエコノミストは天候要因によって全体の売り上げの伸び率が0.75ポイント削減となったといい、これを除けば予想を上回る。小売会社のマージンには響くだろうが、値引きが下支えとコメントしている。
前月同様にディスカウントストアから百貨店、専門店と広範囲にわたって販売は振るわなかった。最大手のウォルマート・ストアーズは0.4%増加。辛うじて前年比プラスを確保したようなものである。アパレル専門のリミテッドやチコスは前年割れで、市場予想以上のマイナスでもあった。チコスなど業績見通しも下方修正。百貨店のノードスロムも一年前を下回った。
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7-9月期の金ヘッジ量は前期から210万オンス減少、ヘッジブック
[メタル]
三井貴金属とバーチャルメタルズ、ハリバートンミネラルサービスが発表したヘッジブックによると、7-9月期の産金業者によるヘッジ量は2,190万オンスと前期比で210万オンス減少した。2007年通年では前年比で1,300万をこえるディヘッジングが行われると予測、8月に発表した4-6月期レポートで1,100万から1,300万オンス減少するとしていたのから見通しを引き上げた。4-6月期は前期比で540万オンス減少、2006年は1,340万オンス減少した。
7-9月期にディヘッジングがもっとも進んだのはニュークレスト・マインニングで前期から254.3万オンス減少、同社は現在持っているヘッジポジションを全て解消する計画を示している。この他、バリックゴールドも150.0万オンス減少した。一方アングロゴールド・アシャンティーは7-9月期に52.8万オンスヘッジ量を増やした。
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豪州商社幹部、小麦生産見通しを楽観視
[穀物・大豆]
オーストラリア商社エメラルド・グループ幹部は8日、南部の主要小麦生産地帯でここ数週間降雨に恵まれ収穫見通しに楽観的になってきたとの見解を示した。地元気象局によると、局地的に雨量は50ミリメートルを超え、こうした地域の収穫が2倍に増える可能性があるとしている。
豪州農業資源経済局(ABARE)は先月末に国内の小麦生産予測を2割以上引き下げて1209万5000トンに修正したばかりだが、エメラルド社幹部はこの水準を超える可能性が強まったとコメント。同氏自身は12万-1300万トンを見越しているが、1350万トンとなっても驚かないともいう。
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金融市場の見通しは依然として非常に不透明、ECB総裁会見
[要人発言]
欧州中銀(ECB)のトリシエ総裁は8日、理事会後の定例会見で、10月の理事会後に出てきたデータは中長期的なインフレリスクが残ることを示しており、欧州圏のマネーと信用の伸びは旺盛とであるとしながらも、物価の安定という目的には反する金融政策を取ることになったと述べた。欧州圏の経済のファンダメンタルズは中期的に良好ではあるが、金融市場のリスクを再評価した結果、目先の見通しは依然として非常に不透明なままだという。
また、ECBは全ての動向を注意深く見守っており、時宜に応じて確固たる行動を取ることで物価安定に対するリスクが具現化しないように務めると、従来の主張を繰り返した。もっとも次回理事会での利上げのサインとされている”vigilance”という言葉を使ってインフレに対する警戒感を示すことはなかった。
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仏商社、08/09年度のブラジルコーヒー過去最高を見通す
[コーヒー]
仏商社ルイ・ドレフュスのブラジル子会社幹部は米通信社ダウ・ジョーンズとのインタビューで、2008/09年度のブラジルコーヒー収穫が5000万袋になり、過去最高を記録するとの見通しを明かした。2007/08年度から約4割増加の見方だ。ただ理由などは伝わっていない。現時点で08/09年度収穫について公式予測はまだ出ていない。
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2007年11月07日(水)
FAO、世界各地での食品インフレ懸念示す
[穀物・大豆]
国連食糧農業機関(FAO)は7日に食糧アウトルックを発表し、目先の穀物価格高止まりの見通しを示した。いくつかの主要輸出国で天候要因による生産問題が起きていることや需要増加に伴う在庫の取り崩しが進んでいることを理由に挙げている。
これに対し輸入国は買い付け規模を減らしても商品価格自体が上がっている上、輸送コストの高騰もあって輸入価格が上昇するとの見方である。また、多くの国で食品価格によるインフレ上昇圧力が強まることを予想。ただし、小麦に関して世界的に来年の増産計画が見られ、平均的な消費の伸びを前提に価格が下がる可能性を示している。
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アルゼンチン、歳入増加狙って穀物・大豆輸出で増税
[穀物・大豆]
アルゼンチン政府は7日、歳入増加を狙って大豆と小麦、コーンの輸出関税を引き上げた。大豆は従来の税率27.5%から35%、小麦20%から28%に改定。コーンも5%高い20%になった。
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イラク、硬質小麦の増産を計画
[穀物・大豆]
イラク政府は国内の硬質小麦増産を計画していると伝えられた。現在、年70万トンを2012年までに210万トンに増やすのが目標という。このほか、コメやコーンなどの生産も伸ばす方針の模様。政府は増産計画で7億ドルの予算を設けたようだが、支出方法など具体的な計画は不明。
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ロシア組合、国産ビートからの砂糖生産見通し引き下げ
[砂糖]
ロシア組合、国産ビートからの砂糖生産見通し引き下げ
[砂糖]
ロシア砂糖生産者団体は7日、今年度国内で収穫されたビートからの砂糖生産見通しを従来の336万5000トンから309万5000トンに引き下げた。下方修正の結果、前年の326万5000トンから5.2%減少を見ている格好となった。また、ビート収穫見通しも3100万トンから2890万トンにカットし、やはり前年割れの見方にシフトした。
団体の直近データによると、10月31日時点でのビート収穫は前年同期より10万トン少ない2280万トン。面積にして収穫が見込まれている1066万ヘクタールの79万7000ヘクタール、イールドは1ヘクタール28.6トンとなった。一年前のイールドは31.5トン。
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ベネズエラ、08年度は中国に対し日量50万バレルの原油を輸出
[エネルギー]
ベネズエラ情報省が6日に発表したところによると、同国は中国に対し08年度に日量50万バレルの石油を輸出する計画を立てている。今年度の日量35万バレルから大幅に増加する。2010年から2011年の間までに、原油および石油製品輸出を日量100万バレルまで引き上げるという。チャベス大統領は米国の影響力を殺ぐために、近年中国との政治的、経済的つながりを急速に深めている。
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