2008年07月15日(火)
FRB、2008年成長率見通し引き上げ
[金融・経済]
米連邦準備理事会(FRB)は15日、バーナンキFRB議長の定例証言にあわせて議会に提出する向こう3年間の経済見通しを発表し、この中で2008年の最新の成長率予想レンジを引き上げた。最新予測は1.0-1.6%と4月時点での0.3 -1.2%よりレンジ全体を上方修正した格好である。2009年については前回報告時の2.0-2.8%を維持。一方、2010年は2.5-3.0%を見越しており、これは従来の2.6-3.1%からレンジをやや狭めた。
失業率見通しは、2008年を5.5-5.7%で保ったが、2009年の予想レンジを5.2-5.7%から5.3-5.8%に改定した。2010年分は5.0-5.6%と予想。やはり、前回報告での4.9-5.5%の見方から上方修正した。
物価については、個人消費支出(PCE)コア指数で今年の推定を2.2-2.4%で維持した。反面、2009年を1.9-2.1%から2.0- 2.2%、2010年を1.7-1.9%から1.8-2.0%にそれぞれ引き上げた。PCE総合指数の予想レンジは2008年が3.8-4.2%として、これは前回報告時の3.1-3.4%を大きく上回る。2009年の予想レンジは下限を1.9%のままにして、上限を0.1ポイント引き上げ2.3%とした。2010年は1.8-2.0%のままにしている。
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台湾、小麦などの輸入減税期間延長の計画
[穀物・大豆]
台湾財務省は15日、小麦などの輸入における50%の減税期間を6ヶ月延長する可能性があると発表した。国内インフレ圧力の緩和が狙いという。台湾は昨年、小麦をはじめ7項目の輸入関税を引き下げ、減税は8月5日で失効となる。このため、同省は新たに6ヶ月間小麦と大豆など5項目減税する計画である。実施には議会の承認が必要としている。
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2007/08年度ロシア穀物輸出、前年比22.6%増
[穀物・大豆]
ロシア農務省は15日、6月に終わった2007/08年度の穀物輸出が1275万4000トンだったと発表した。前年度を22.6%上回る。小麦は1159万5000トン。6月の小麦出荷は高関税の影響で3000トンにとどまったが、7月に関税撤廃となったため、1日から 8日までにすでに3万1000トンを輸出済みという。
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6月生産者物価指数は前月比1.79%上昇、予想上回る
[経済指標]
米労働省が発表した6月の生産者物価指数(PPI)は前月比1.79%上昇した。前月の1.36%から上昇ペースは一段と速まり、昨年11月以来の高い伸びである。市場予想も上回り、背景にあるのがエネルギー価格。6月は6.01%上がって、やはり昨年11月以来の大幅上昇だ。ガソリンが8.96%上昇し、暖房油は12.44%アップ。天然ガスも住居用は前月の2倍近い6.58%高。工業用は7.42%上がったが、前月よりはやや伸び悩んだ。
また、6月のPPI 上昇には食品の影響もある。1.52%上昇し、伸び率は1月に次ぎ、今年2番目の高水準。野菜、鶏卵がそれぞれ上昇に転じ、しかも1割を超える値上がりとなった。パン製品の上昇も著しく、鶏肉と乳製品、焙煎済みコーヒーがプラス転換。
一方、変動の激しいエネルギーと食品を除くコア指数は0.24%上昇した。前月と同じ伸び率で、市場予想より低い。消費財では婦人服が2ヶ月連続下がり、医薬関連が前月から下がった。反面、乗用車は2.22%上昇し、前月の約1%の下げからプラスに転じた。
資本財は全体で0.26%と前月の2倍の上昇率だが、内訳はまちまちである。農業関連機械は伸び悩み、製紙用機械が前月比横ばい。小型トラックは2ヶ月連続の値下がりであり、また前月以上の落ち込みだった。反面、油田関連やテキスタイルの機械などは前月以上の値上がり。コンピューターは下げ渋った。
PPIは前年比較すると9.06%上昇し、これは1981年6月以来の高い伸びである。コアの前年比伸び率は3.09%で、前月時点での3.04%より若干アップ。1991年12月以来の高水準だ。
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OPEC、08年度世界石油需要を小幅下方修正
[エネルギー]
石油輸出国機構(OPEC)は15日に発表した月報で、08年度の世界石油需要を日量8,681万バレルと推定、前月から7万バレル下方修正した。北米の需要が22万バレル引き下げられた一方、南米では5万バレルの引き上げとなった。今回が初めての発表となる09年度の需要見通しは日量8,771万バレル。前年度からの伸びは日量90万バレル、1.04%と08年度の103万バレル、1.20%から急速に伸び悩む格好となる。OECD諸国の需要が08年から減少するほか、中国の需要の伸びも42万バレルと08年度の44万バレルからややペースが鈍る。
非OPEC産油国の08年度生産は日量5,002万バレルと前月から11万バレルの下方修正。09年度は日量5,095万バレルと南米や旧ソ連中心に93万バレル増加する。OPECの6月生産は日量3,229.0万バレルと前月から12.4万バレル増加。先月22日に開かれた国際石油会議で増産を表明したサウジが17.1万バレル増えたほか、クウェートが2.3万バレル、UAEが1.7万バレル増加している。一方、ベネズエラは5.4万バレルの減少となった。
OPECへの石油需要(Call on OPEC)は08年度が日量3,195万バレルと前月から13万バレル引き上げ、08年10-12月期には3,237万バレルまで増加する。09年度は非OPEC諸国の生産が伸びることもあり、日量3,124万バレルとなっている。
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2008年07月14日(月)
FRB、消費者保護目的に新たな住宅ローン規制改定
[金融・経済]
米連邦準備理事会(FRB)は14日、最終的なローン規制改定を全会一致で決定したと発表した。新たな規制は消費者の保護を目的は不平な貸し出しなどを厳しく規制する。また、消費者が住宅ローンを申請する早い段階での情報開示強化も徹底するという。
新たな規制では特に信用の低い借り手に焦点を当てている。このため、金融機関には具体的に、借り手の所得証明なしで融資を禁止し、また貸し手が信用の低い消費者には税金や保険の支払い用資金を確保することや返済能力などの確認を義務付ける。規制改定は2009年10月1日から有効となる。
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ロシア輸入粗糖からの砂糖生産、9日時点で前年比約2割減少
[砂糖]
ロシア砂糖生産者団体によると、同国の年初から今月 9日までの輸入粗糖からの砂糖生産は156万9000トンとなった。メディア報道では、前年同期の生産は204万6000トンで、今年度の生産はこれまでのところこれを約2割下回っていることになる。生産者団体は、これまでに製糖所に送られた粗糖が144万、加工済みが160万だったとしている。
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ウクライナ穀物収穫、11日時点で前年比マイナス
[穀物・大豆]
ウクライナ農務省は14日、国内の穀物収穫が11日時点で647万8000トンになったと発表した。面積にして221万 6000ヘクタール、イールドは3.08トンだったという。前年の収穫は対象となる7月 11日時点で720万トン、面積で390万ヘクタールだったとしている。イールドは1.84トン。農務省によると前年は平年以上の気温上昇で生育が急速に進んだものの、イールドが振るわなかった。今年の最終的な穀物収穫については約4000万トンを見通しており、これは前年の2930万トンから3割強上回る。
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