2009年11月16日(月)
FRB議長、2010年の緩やかな経済成長と落ち着いた物価見通し維持
[要人発言]
米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は16日の講演で、2010年の緩やかな経済成長と落ち着いたインフレを引き続き見込んでいることを明かした。金融市場の幅広い改善、また最終需要に回復サインがみられるためという。
ただし、目先はまだ試練が残ると慎重姿勢も保つ。経済活動がまだ弱く、失業率は高すぎるとコメント。景気回復にブレーキがかかるリスクがあることにも認識を示し、また景気拡大の再開でも失業率を著しく下げることはないだろうという。融資蓋然として抑制されていることもマイナス要素として挙げた。
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2009/10年度世界コーヒー生産1.23億-1.25億袋の見通し・ICO幹部
[コーヒー]
国際コーヒー機関(ICO)のマネジングディレクター、オゾリオ氏は週末の米通信社ダウ・ジョーンズとのインタビューで、2009/10年度の世界コーヒー生産が1億2300万-1億2500万袋になるとの見通しを示した。前年度の推定1億2810万袋を下回る見方で、主因はブラジルという。一方、世界需要は景気後退に影響されることもほとんどなかったとし、コーヒー市場のファンダメンタルズは健全ともコメント。
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石油生産枠変更の必要性判断するのは尚早・OPEC議長
[エネルギー]
石油輸出国機構(OPEC)のバスコンセロス議長は16日に記者団に対し、来月のOPEC総会で石油生産枠を変更する必要があるかどうか判断するのは尚早と述べた。市場の不透明感が強いことを指摘し、総会直前まで様子見を決め込むという。先進国の石油在庫は現在、向こう 62日間の供給に相当する。OPECは52-53日分を適切とみており、現時点で供給過剰とコメントした。議長はこのほか、1バレル75-80ドルの価格レンジで景気回復が可能との見方を示唆した。
さらに、自国のアンゴラ石油生産に関し、議長はOPECの割当に基づいて現在日量約170万バレルという。向こう2-3年内に同200万バレルに引き上げる計画にも触れた。
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2009年中国大豆輸入、前年比12.%増に・CNGOIC
[穀物・大豆]
中国政府系シンクタンクの国家穀物油種情報センター(CNGOIC)は16日に発表した市場レポートで、2009年の同国大豆輸入が前年を12%上回り、4200万トンを超えるとの見方を示した。11月に380万トン、12月には400万トンとそれぞれ買い付けが伸び、通年の輸入を押し上げるという。大豆輸入増加により大豆ミールの価格が下落すると見通す。反面、大豆油は年末需要の増加と大豆油の輸入ダウンにより価格上昇の可能性があることを示した。
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10月小売売上は前月比1.37%増加、予想上回る伸び
[経済指標]
米商務省によると、10月の小売売上高は前月比1.37%増加した。前月の2.29%減からプラス転換で、市場予想も上回る伸びとなった。なお、前月のマイナス幅は速報の1.49%から改定。
カテゴリー別にみると、前月比プラスが減少したものよりやや多い。中でも自動車及び部品が7.35%増と目立つ。フードサービスが1.20%、無店舗販売 1.01%とそれぞれ1%を超える伸び。総合小売店は0.77%アップだが、百貨店に限ると0.29%増とプラス幅は縮む。衣料品、健康関連、食品・飲料も前月比プラス。ガソリンスタンドはほぼ横ばいだった。一方、建設資材・造園が2.42%落ち込み、スポーツ・趣味・音楽が1.19%のマイナス。家具、電気機器も前月より減った。
小売売上高は自動車関連を除くと0.23%増え、こちらは予想を下回る伸びだった。ガソリンを除いて1.51%増加。自動車とガソリンを除くと0.25%のプラスとなる。
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2009年11月13日(金)
2009/10年度砂糖需給、720万トンの供給不足見通し・ISO
[砂糖]
国際砂糖機関(ISO)は13日、2009/10年度の世界砂糖需給で720万トンの供給不足になる見通しを示した。9月に見越していた840万トンのギャップから改定になる。また、前年度の1130万トンも下回る供給不足の見方だ。
ISO は2009/10年度世界砂糖生産見通しを90万トン引き上げて1億5990万トンとした。前年比4.5%増加をみている格好で、増加理由にはインドの生産回復を再び取り上げている。ただ、需給ギャップの見通し修正でも供給不足に変わらず、砂糖価格の上昇支援になるとの見方も示した。
ISO は2009/10年度の在庫を5347万トンと予想しており、これは前年度の6072万トンを下回る。2009/10年度消費見通しは1億6710万トン。前年比1.7%増の見方だが、過去10年の平均伸び率2.7%に比べると緩やかなペースを見込んでいることになり、これは景気減速や価格高騰が要因と説明した。
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11月ミシガン大消費者指数速報値は66.1に低下、予想下回る
[経済指標]
11月のロイター/ミシガン大消費者指数速報値は66.1となった。前月の70.6から低下し、市場予想も下回る。6ヵ月後を占う期待指数が68.6から63.7に下がった。現状指数は69.6。やはり前月の73.7より低い。
インフレ予測は1年後の上昇率で前月の2.9%に対して11月速報値は2.8%となった。5年後は2.9%から3.1%に上がった。
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10月輸入物価指数は前月比0.74%上昇、前年比では5.71%下落
[経済指標]
米労働省が発表した10月の輸入物価指数は前月比0.74%上昇した。3ヶ月連続アップで、また前月の伸び率0.17%(修正値)も上回る。燃料及び潤滑油が1.80%増え、石油および石油製品が0.91%アップである。非燃料の輸入物価指数は0.45%、非石油が074%それぞれ上昇。いずれも3ヶ月連続プラスである。
工業製品は1.75%上昇した。燃料を除いて1.58%、石油を除いて2.67%それぞれ上がった。石油を除く非耐久財だけなら4.62%高い。耐久財は1.30%アップで、6ヶ月連続アップ。自動車および部品が0.64%上昇し、これも6ヶ月続けて上がった。食品・飼料・飲料が0.14%上昇と前月から伸び悩み。資本財と一般消費財はいずれも9月の前月比横ばいからプラス転換で、資本財伸び率が0.22%、消費財 0.29%だった。
10月の輸入物価指数は前年比較で5.71%低下した。12ヶ月連続して前年比マイナスだが、下げペースは著しく鈍ってこの12ヶ月間で最も小幅の下げである。燃料を除くと前年比較で2.93%ダウン。今年に入ってから続けて前年割れであるが、やはり前月より下げ渋って、3月以来の小幅マイナスとなった。
10月の輸出物価指数は前月から0.25%上昇した。農業製品が0.96%下がった一方、非農業製品は前月比0.35%アップ。
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9月貿易収支は364.7億ドルの赤字、予想上回る赤字拡大
[経済指標]
米商務省が発表した9月の貿易収支は364億7200万ドルの赤字となった前月から18.23%拡大し、市場予想を上回る。なお、8月の赤字は速報の 307億1000万ドルから308億4900万ドルに改定。貿易赤字は年初からあわせて2745億8200万ドルで、前年同期から50.21%縮小した。
9 月の輸入が5.83%増加し、この結果1684億2900万ドルと昨年12月以来の高水準である。モノの輸入が7.07%アップ。全てのカテゴリーで前月比プラスとなり、このうち最も高い伸びは工業品で14.57%だ。背景にあるのが原油。季節調整前で前月から12.25%増加し、195億1164万 5000ドルとなった。単位価格は7ヶ月続けて上がり68.17ドル。買い付け規模は一ヶ月前を10.19%上回り、日量954万1000 バレルとなった。原油は季節調整後でも工業品で最も増加幅が大きく、このほか燃料油、液化石油ガス、金属や化学品なども前月から増えた。
自動車関連も11.53%増とこれも2けたのプラスである。資本財は2.63%増加した。工業用機械、民間航空機、コンピューターがプラス幅で上位3位となる。消費財は1.91%のプラス。薬品や美術骨董、玩具・スポーツ用品が特に伸びの目立つ消費財だった。食品・資料・飲料は0.51%増。サービス輸入は 0.58%増加した。
輸出は一ヶ月前から2.85%増加した。5ヶ月連続プラスで、しかも9月はこの間で最も高い伸び。しかし、輸入の増加幅を下回り、この結果赤字拡大である。モノの輸出が4.02%増え、これも5月からの増加基調を続けた。カテゴリー別には食品・資料・飲料が4.99% のマイナス転落となった以外は揃って増加。工業品が5.48%と最も高い伸びで、資本財の5.35%増が続く。工業品なら石油製品、鉄、銅、資本財なら民間機、工業用機械、測定器などが特に増加幅の大きい製品である。消費財は宝飾品や宝石などを中心に3.73%伸びた。自動車関連が2.96%増加。サービス輸出は0.41%増だった。
物価上昇を考慮した実質値(リアルマネー)ではモノの赤字が前月比10.18%増の417億1400万ドルだった。非石油が16.19%、石油関連は5.61%それぞれアップである。
国別で赤字最大の対中国が221億100万ドルとなった。前月の202億3200万ドルから拡大に転じた。反面、日本とのギャップは43億3800万ドルから41億3000万ドに縮小。しかも、メキシコが45億6000万ドルと、前月の39億5000万ドルを上回り、日本と順位を入れ替わって国別で2番目に規模の大きい赤字になる。石油輸出国機構(OPEC)に対する赤字は78億7200万ドルで、前月の63億6900万ドルより拡大した。
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