2007年11月08日(木)
金融市場の見通しは依然として非常に不透明、ECB総裁会見
[要人発言]
欧州中銀(ECB)のトリシエ総裁は8日、理事会後の定例会見で、10月の理事会後に出てきたデータは中長期的なインフレリスクが残ることを示しており、欧州圏のマネーと信用の伸びは旺盛とであるとしながらも、物価の安定という目的には反する金融政策を取ることになったと述べた。欧州圏の経済のファンダメンタルズは中期的に良好ではあるが、金融市場のリスクを再評価した結果、目先の見通しは依然として非常に不透明なままだという。
また、ECBは全ての動向を注意深く見守っており、時宜に応じて確固たる行動を取ることで物価安定に対するリスクが具現化しないように務めると、従来の主張を繰り返した。もっとも次回理事会での利上げのサインとされている”vigilance”という言葉を使ってインフレに対する警戒感を示すことはなかった。
Posted by 直