2006年12月01日(金)
春先の原油高がコアインフレに影響、シカゴ連銀総裁
[要人発言]
シカゴ連銀のモスコウ総裁は1日、ウィスコンシン州の大学で講演を行い。最近のデータはインフレが沈静化するとの見方に反していないが、依然として追加利上げの必要性は残っていると発言した。製造業の落ち込みを示すデータが続いているが、現時点では景気鈍化のリスクよりもインフレが加速するリスクの方が高いと、従来の主張を繰り返した。
住宅市場に関しては、経済全体を見れば、住宅以外の95%は堅調に推移しており、住宅の落ち込みが他に波及することはないと指摘。雇用も長期的に持続可能なペースで伸びており、労働生産性も堅調と、景気の見通しについては楽観的な姿勢を維持している。もっとも中西部に関しては、自動車産業の落ち込みが最大のリスクと警戒感を示している。
インフレについては、PCEコアは理想とされる年1-2%の上昇の範囲を30ヶ月以上回っていると、従来通り高い警戒感を示している。年前半のエネルギー価格上昇の余波で、企業が値上げを進めていることがコアインフレを高止まりさせている原因の一つとしている。中長期的には穏やかに減速すると予想、エネルギー価格の下落は明らかに良い兆候であり、経済成長が鈍化することもインフレ圧力を和らげるとした。
モスコウ総裁は2007年からFOMCの投票メンバーとなる
Posted by 松