2007年11月14日(水)
FRB、当局の経済・物価見通し発表回数増加へ
[要人発言]
米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は15日に講演し、FRBによる経済及び物価、失業率の見通しを従来の年2回発表から年4回に増やすことを明かした。また、予測の対象機関を2年から3年に延ばすともいう。当局と市場のコミュニケーション改善を狙った措置としており、講演後では透明性を高めるためには新たな対策も常に検討していく方針と述べた。また、公表回数を増やすことでよりタイムリーな当局の見解を伝えられるとの見方をも示した。ただ、議長はこのたびの変更にインフレターゲットの導入は含まないことを明示し、インフレターゲットにはFRBの物価安定と雇用を最大限に伸ばすとの目標達成に適さない面があるためと説明した。
FRBの経済見通しは従来、バーナンキ議長の年2回の議会証言とあわせて作成され、今後も2月と7月の証言とのセットは変えないという。しかし、これに4-6月期初めと10-12月期初めのFOMC議事録とともに発表するという。このため、まず21日に予定している10月30-31日の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録発表時にインフレ調整済み成長率と失業率、個人消費支出物価指数及びコア指数の最新予測も報告する模様。これまでのコア物価指数だけの予測から今後は全体見通しも公表する方針決定は消費者やビジネスは全体像にも関心を示しているためという。
なお、議長は本日の講演で現行の景気や物価に言及するのは避けた。
Posted by 直