2007年11月19日(月)
ミネアポリス連銀総裁、住宅市場の更なる弱含みを予想
[要人発言]
ミネアポリス連銀のスターン総裁は19日に訪問先のシンガポールで記者団に対し、需給だぶつきの継続による住宅市場の更なる弱含みを見越していることを明かした。総裁は住宅ストックが膨れ上がったままであり、また、向こう数四半期はまだ差し押さえの増加も続くとコメント。ただし、雇用と所得は増加基調を維持し、個人消費の下支えとなるとの見方も示した。
総裁は先に行った講演で金融市場をテーマに、市場規制を強化するのにさじ加減が必要と慎重姿勢を強調した。これには情勢悪化の一因とされる格付け会社の規制についても注意を払わなければならないなどと述べた。また、米連銀準備理事会(FRB)の対策が遅れたためにサブプライム問題が深刻化したとの批判を否定した。
総裁は住宅セクターが経済を占める比率は5-6%しかないとコメントし、市場が当面不安定でも、米経済は住宅問題を乗り越えることを自信をみせた。将来の金融政策については、様子見する必要があるとして具体的な見通しに言及するのは見送り。このほか、エネルギーや食品の値上がりの中でも物価上昇は全般に緩やかとの見方を示した。
スターン総裁は来年一年間、米連邦公開市場委員会(FOMC)のメンバーを務める予定である。
Posted by 直