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2008年01月02日(水)

FOMC、将来の追加利下げの可能性を認識・議事録
  [経済指標]

米連邦準備理事会(FRB)が2日に発表した2007年12月11日の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録では、将来の追加利下げの可能性があるとの見方が出ていたことが明らかになった。信用リスクがさらに進み一段の利下げが必要になり得るとの見方に至ったという。ただし、委員会は、現状が不安定なうえ、見通しも極めて不透明との判断で一致。このため、金融市場が当局の予想以上に急速な改善を遂げることも排除できず、それまでの利下げの一部を戻す必要が出てくる可能性も認識したとある。

12月の利下げについては、当局の予想外に景気が再び減速したとの判断が背景にあったことを記している。特に住宅市場や金融市場の悪化、個人消費及び企業の設備投資のスローダウンが関心を集めた模様。ただ、それまでに計0.75ポイントの利下げを実施済みであり、効果が表面化するにはある程度時間を要することにも注意は向いたようだ。雇用など拡大基調の維持を示す経済指標があることにも指摘があったとしている。このほか、インフレについて全般に落ち着いており、来年にかけても低水準での推移が見込まれるが、エネルギーなど商品価格が上昇圧力を強めるリスクを考慮し、12月の会合では金利を0.25ポイント引き下げるのにとどめたという。

FOMC内に、利下げ自体を反対する向きはなかったが、0.25ポイントの引き下げ幅を巡りローゼングレン・ボストン連銀だけは反対票を投じた。議事録によると、総裁は他のメンバー以上に住宅や消費支出、エネルギー価格などを反映した景気の下振れリスクを懸念し、0.25ポイント以上の大幅利下げの必要があるとみた。また、インフレ期待は落ち着いているため、景気が意外に底堅いとしても積極的な利下げが物価上昇を引き起こす可能性は小さいとの見解だったようだ。

議事録では会合時の決定とは別に、FRBが欧州中央銀行(ECB)などと金融市場の安定化を狙った協調行動を決めた12月6日の電話会議についても触れている。FRBはECBとスイス中央銀行へのドル資金調達を支援することになっているが、セントルイス連銀のプール総裁はスイス中銀のドル建て外貨準備高が十分にあると主張して支援案を反対したと記している。

Posted by 直   

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