2008年01月10日(木)
短期的なインフレ圧力は依然として高い、ECB総裁会見
[要人発言]
トリシエ総裁は10日に開いたECB理事会後の定例会見で、12月の調整消費者物価指数(HICP)は年3.1%と、短期的なインフレ圧力は依然として強いと指摘、欧州圏のマネーと信用の伸びも旺盛であることから、中長期的なインフレのリスクも十分にあると分析した。ECBは(物価上昇の)2次的影響や中長期的なインフレリスクが具現化しないように行動するための用意を引き続き整えており、結果として長期的なインフレは強固に抑制されているとした。またインフレの抑制はECBの最優先事項であることも改めて強調した。
欧州圏の経済ファンダメンタルズは引き続き良好ではあるが、金融市場のリスクに対する評価は依然として不透明であり、実体経済や今後の経済活動の見通しに対する潜在的な影響は下向きであるとも述べ、従来よりも将来に対して厳しい見方を示した。また、引き続き今後の全ての動向を注意深く見守っていくとした。
Posted by 直