2008年01月31日(木)
金融市場の変動に対しては無力、OPEC議長
[エネルギー]
石油輸出国機構(OPEC)のヘリル議長は31日の記者会見で、世界的な金融市場の変動に対してはOPECが無力であることを強調した。また、石油価格はOPECが決めているのではないと述べ、操作することも不可能という。投機的な背景があるとして、価格の約30ドルはプレミアムと推定し、残り60ドルがファンダメンタルズを反映しているとコメントした。
議長は、景気の不透明感から石油生産枠を決めるのが難しいとも発言した。特に米国におけるサブプライムローンによる影響がまだ完全に把握できていないことを指摘した。議長は米景気が後退する確率は4割程度としている。生産枠に関してはさらに、増産による価格上昇の抑制を疑問視していることを示した。一方で、減産は世界経済を揺らしかねないとして、OPECが経済支援に寄与できるのは生産を引き下げないこととまで言及。議長は据え置きの可能性が強いことも示唆した。
Posted by 直