2008年03月05日(水)
第148回OPEC総会声明-生産量は据え置き
[エネルギー]
石油輸出国機構(OPEC)は5日、オーストリアのウィーンで第148回定例総会を開催、イラクを除く加盟12カ国の生産量を現行のまま据え置くことを決定した。
共同声明では米国の金融市場の落ち込みや信用不安を伴う景気減速について、世界景気の下ブレや原油需要の低迷につながるとの懸念を示した上で、在庫が過去5年の平均以上の水準にあるなど世界市場に対する供給は十分なだと指摘。現在の価格はファンダメンタルズを反映しておらず、ドルの下落やインフレに対する懸念、市場への大量の資金流入の影響を受けているとした。4-6月期には季節的に需要が低迷すると見られるが、市場の先行き不透明感やボラティリティーの高まりに配慮、市場の安定と十分な供給をもたらすという加盟国の目的を確認する意味からも生産量を据え置くとした。
また、ベネズエラと米エクソンモービルの法廷闘争についても取り上げ、同国が国際法に基づいて自国の天然資源に関する権利を主張するのを支援するとした上で、誠意ある、友好的な交渉によって問題が解決することを求めるとした。
総会にはエジプトとメキシコの石油相、オマーン、ロシア、スーダンの石油担当副大臣がオブザーバーとして出席。次回は9月9日にウィーンで定例総会を開催することで合意した。
Posted by 直