2008年03月13日(木)
ストラテジーグレイン、2008/09年度のEU穀物生産見通し引き下げ
[穀物・大豆]
ストラテジーグレインは13日に発表した月次市場報告で、2008/09年度の欧州連合(EU)穀物生産見通しを100万トン引き下げた。最新予測は前年比13.7%増の2億9100万トン。冬作物がこれまでの順調な生育を続け、また春の作付を上向かせるには降雨が望まれるとコメントしている。国別には干ばつを理由にスペインの冬作物イールド見通しを下方修正。スペインとフランスのコーン作付面積見通しも削減した。乾燥のため、農家がコーンほど水分を必要としない作物に乗り換えているという。
作物別では、コーン見通しを前月報告での5890万トンから5820万トンに引き下げた。オオムギも前回より少なめにみている。いずれも前年比プラスの見方は維持。また、穀物生産で最も規模の大きい軟質小麦については前年度を15.3%上回る1億2860万トンと見越しており、これは前月時点での推定1億2840万トンより小幅の上方修正だ。
EUが2008/09年度に300万トンから400万トンの小麦供給過剰になることも予想している。2007/08年度が90万トン供給不足推定となっているのと対照的だ。2008/09年度に輸出可能の小麦は1400万トンをみており、従来の1240万トンから引き上げた。世界のEU産需要は増加が見込まれるものの、他の国でも生産が上向く見通しとなっているためEU産のシェア拡大には限界があるだろうといい、輸出可能の小麦は需要を大きく上回ると指摘した。
Posted by 直