2008年05月09日(金)
USDA需給:08/09年小麦生産は大幅増、コーン在庫は1億トン割れ
[穀物・大豆]
米農務省(USDA)が発表した5月の需給報告によると、今回が初めての推定となる08/09年度の小麦世界需給は生産が6億5,601万トンと前年比で 8.2%増加、これまでの記録だった04/05年度を上回り過去最高となるとした。2年連続で干ばつに見舞われた豪州の生産が2,400万トンとそれ以前の水準に回復すると見られているほか、カナダの生産が24.7%、欧州が17.2%それぞれ前年から増加する。この他、中東では14.0%、カザフスタンでは15.7%減少するものの、ロシアが5.3%増、ウクライナが43.9%増とほぼ全世界的に生産が増えると予想されている。消費は前年から3.48% 増加、期末在庫は1億2,399万トンと12.7%増加する
08/09年度のコーン世界需給は生産が7億7,756万トンと前年から 0.3%減少する。米国の生産は作付の減少を受け7.3%減るものの、米国外の生産がその分をほぼ相殺する。欧州の生産が前年から16.0%増えるほか、アルゼンチンが9.3%中国が3.5%、ブラジルが1.8%それぞれ増加する。一方カナダは14.2%減少するとの見通しだ。消費は前年比で1.6%増加、価格高騰を嫌気して、前年に6.9%増に比べ伸びが急速に鈍る。期末在庫は9,903万トンと前年から9.7%減少、1億トンを割り込み25年来の低水準になると予想される。
大豆の07/08年度世界需給は生産が2億1,972万トンと前月から27万トンの下方修正。期末在庫が4,904万トンとやはり27万トン引き下げられた。大豆の08/09年度世界需給は6月に初回推定が発表される。
Posted by 直