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2008年07月01日(火)

新興国の需要増などが価格の上昇圧力となり続ける、IEA
  [エネルギー]

国際エネルギー機関(IEA)は1日に発表した2013年までの中期見通しで、OECD諸国の需要が弱含む中、石油精製能力の不足や供給の伸び悩み、新興国の需要増などが価格の上昇圧力となり続けるとの見通しを示した。

供給面では、新規プロジェクトが2008-2010年の間に開始されることや、経済成長の減速に伴って産油国の生産余力は2010年に日量430万バレルに増えると予測。しかし、こうした生産拡大も2011年にはスローダウン、需要の回復に伴い生産余力は2013年までに100万バレルにまで低下するとした。世界の生産能力は今年度の日量9,040万バレルから2013年には9,620万バレルに増加。非OPEC諸国の生産の伸びは僅かなものになるとする一方、OPECの生産は年に日量250万バレルのペースで伸び、2013年には3,790万バレルに達するとした。もっとも、これは前年の推定より100 万バレル引き下げられている。

需要に関しては、年に平均で150万バレル、1.6%のペースで増加し2013年には日量9,410万バレルに達すると予想。価格の上昇が消費傾向を鈍らせるとし、前年に年2.2%のペースで伸びるとしていたのから大幅に引き下げた。これは新興国の経済成長が米国の景気減速を上回り、世界経済が年4.4%の成長を続けるとの見方がベースとなっている。新興国の需要増の多くは交通機関の燃料によるもので、中国やインドに牽引され世界の車両数は2005年の8億9,000台から2013年には120億台に増加する可能性があるとした。

世界の製油所生産能力は2013年までに日量880万バレル増加すると予想。増加は主に中国やアジア、中東諸国によるもので、この間の需要の伸びをカバーし製油所能力の問題も解消されるとしている。しかしながら、見通しは建設コストの上昇やその他の要因によって大きく変更されることもあるとしている。

Posted by 直   

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