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2008年07月10日(木)

6月の米小売販売、景気刺激策効果で前月以上の伸び
  [金融・経済]

米小売大手各社が10日に発表した6月の販売結果で、景気刺激策が2ヶ月連続して寄与した。国際ショッピングセンター協会(ICSC)が各社データを集計した結果、6月の既存店売上高は前年同月比4.9%増加。ICACの事前予想2.5-3%増を上回り、また5月以上の高い伸びでもある。

米連邦政府は5月に景気刺激策として税金還付の小切手送付を開始し、6月には税金の払い戻しもより本格化。このため、前月以上の小切手効果がでたとみられる。しかも、気温上昇で季節用品の需要が上向いたことや父の日、夏のセールも販売増加に寄与した。

1000億ドルを超える税金還付の小切手は段階的に送付となり、11日が最後の支給となる。また、7月および8月には9月の新学期に先駆けた需要増加が期待される。一方で、年初から雇用不振が続いていることやガソリン価格が依然として高水準にあることなどによる影響懸念も根強い。新学期商戦は順調に終わっても9月の情勢が厳しくなることを警戒する声も聞かれる。

6月を業者別にみて、販売好調だったのはディスカウントストアや会員制ホールセールなど低価格で知られる向きだった。最大手ウォルマート・ストアーズは燃料販売を除いて5.8%増加し、予想を大きく上回った。アパレルや水遊び用品といった季節商品、食品の売れ行きがよかったという。同社は7月の販売について2-4%増加を予想。5-7月期の一株利益見通しを5月時点での0.81ドルから0.82-0.84ドルに引き上げた。ディスカウント2位のターゲットは0.4%増えた。事前見通しの0.5%減に反してプラスを確保した格好である。このほか、コストコが9%増加し、BJは2けた増。

一方、百貨店は振るわなかった。サックスの売上高はアップとなったが、予想には届かず。業績とマージンの見通し下方修正に至った。ノードストロムやJCペニーは前年割れ。アパレル専門チェーンはまちまち。ギャップは減少したが予想ほど悪くなかった。一方、リミテッド、アメリカン・イーグル・アウトフィッターズは予想を下回った。

Posted by 直   

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