2008年12月16日(火)
11月消費者物価指数は前月比1.68%下落、過去最大の落ち込み
[経済指標]
米労働省が発表した11月の消費者物価指数(CPI)は前月比で1.68%下落した。1947年に始まった調査史上最も大きな落ち込みであり、市場予想も上回った。一方、変動の激しいエネルギーと食品を除いたコア指数は0.02%上昇。10月に1982年12月以来のマイナス転落を記録したが、下げは一服した。ただ、市場予想は下回る。
エネルギーが16.98%下落した。1割を超えるマイナスは1957年の調査開始から初めてである。ガソリン価格が29.53%とやはり記録を塗り替える下落。住宅用燃料油、ガス・電力も下がった。食品は0.19%上昇した。前月との上昇ペースと比べて一段と伸び悩み。肉・魚・卵や野菜・果物品が下落した。砂糖および甘味料はほかの製品に比べて上昇が目立つが、前月からはスローダウンだ。
コア部分では、航空運賃が4.03%下がった。前月よりペースはやや鈍化ながらも2ヶ月続けて4%を超える値下がりだ。新車価格は0.55%、4ヶ月連続の下落。なお、ガソリンの落ち込みも手伝って運輸・交通セクターが9.75%とほぼ1割ダウンで、これは過去最大の下落になる。ホテル宿泊料が1%を超えるマイナス。一方、アパレルは0.27%上昇し、婦人服の3ヶ月ぶりプラス転換が背景にある。医療や教育も前月より高い。
CPIは前年同月に比べて1.01%上がった。1964年8月以降みることのなかった小幅プラスである。コア指数は1.99%アップで、前年比伸び率が2%を割ったのは2004年9月以来だ。
Posted by 直