2009年03月13日(金)
IEA、世界石油需要を27万バレル引き下げ
[エネルギー]
国際エネルギー機関(IEA)は13日に発表した月報で、世界石油需要を日量8,440万バレルと前月から27万バレル引き下げた。一方、OPECの生産は2月に前月から110万バレル減少、減産遵守率は80%に達しているとの見通しを示した。1月末の在庫は消費の 58.7日分をカバー、前月の57.0日分から1.7日分、前年に比べ4.6日分多くなっている。
需要
09年度の世界石油需要は日量8,440万バレルと推定、前月から27万バレルの引き下げとなった。前年比では120万バレル、1.5%の減少となる。中国の需要を日量790万バレルと1万バレル引き下げるなど、アジア、旧ソ連、北米の需要を修正したという。2008年度の需要は日量8,570万バレルで前月から据え置き。前年比では40万バレル、0.4%のマイナスとなる。非OPEC諸国の 2009年度生産は日量5,060万バレルと前月から38万バレル引き下げ、アゼルバイジャンのACG油田の問題などにより、前年比では横ばいになるとした。
供給
2月の石油生産は日量8,390万バレルと前月から100万バレル、前年比で340万バレル減少。このうちOPECの生産量は日量2,800万バレルと前月から110万バレル減少、イラクを除く11ヶ国では日量2,573万バレルと95万バレル減少した。OPECの生産は昨年9月時点から330万バレル減少、減産の遵守率は80%に達しているという。
在庫
1月時点でのOECD諸国の在庫は27億1,200万バレルと前月から100万バレル増加。北米で在庫が増えた一方、欧州とアジア太平洋地域では減少したという。在庫は消費の58.7日分をカバー、前月の57.0日分から1.7日分、前年に比べ4.6日分多くなっている。
製油所稼動
1-3 月期の世界製油所稼動は日量7,140万バレルと推定、前年比で270万バレルの減少となる。特に米国でガソリン価格が上昇し精製マージンが拡大していることは、今後の製油所稼動に大きな影響を与えると指摘。一方、ディーゼル燃料の精製マージンは急速に低下しており、現時点での過剰在庫が一掃されるまで稼動率は上昇してこないとした。
Posted by 直