2009年03月04日(水)
米景気、1月から2月終わりにかけて一段と悪化・ベージュブック
[金融・経済]
米連邦準備理事会(FRB)は4日に発表した地区連銀経済報告(ベージュブック)で、1月から2月終わりにかけて一段と米景気が悪化したとの判断を下した。12ある連銀のうち10行がそれぞれの地区内経済活動のさらなる縮小を伝え、フィラデルフィアとシカゴ両連銀は情勢不振が続いたとレポート。産業別にも、基礎食品メーカーや医薬品などごく一部を除いてビジネスが悪化。各地域では、目先の情勢改善期待も小さく、本格的な立ち直りは2009年終わりもしくは2010年初めとの見通しが強まった。
今回のベージュブックは2月23日までに収集した情報データをもとにサンフランシスコ連銀が取りまとめた。今月17-18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合での政策決定における討議資料となる。
Posted by 直
景気回復本格化する前に利上げ開始必要・KC連銀総裁
[要人発言]
カンザスシティー連銀のホーニグ総裁は金融専門マーケット・ニュース・インターナショナルとのインタビューで、景気回復が本格化する前に利上げを始める必要があるとの見解を示した。将来のインフレ上昇を防ぐためという。ただ、タイミングや金利引き上げ幅は金融セクターの展開次第ともコメント。また、景気てこ入れによる効果がどの程度のスピードで表面化するかにもよるとした。ホーニグ総裁は景気改善が見込まれる2010年の米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーを務める予定だ。
総裁は、現時点での低金利政策には支持を示す発言をしながらも、方針変更の時期は注意して見計らうべきだとの見解でもある。景気が立ち直っているのを認識し手からではインフレ回避に手遅れになると述べた。現在は物価下落を懸念する連銀高官があるといえ、デフレは長期的な懸念ではないといい、また総裁自身は短期的にもデフレリスクが特に大きいとみていないことも明かした。
Posted by 直
米インフォーマ、08/09年度アルゼンチン大豆収穫見通し引き上げ
[穀物・大豆]
米インフォーマ・エコノミクスが2008/09年度のアルゼンチン大豆収穫見通しを75万トン引き下げたと伝わっている。報道によると、同社の最新予測は4450万トン。作付が事前予想を上回ったのが背景にあるという。インフォーマの見通しは米農務省(USDA)が前月の世界需給報告で見越していた4380万トン以上になる。
一方、2008/09年度のブラジル大豆収穫見通しは、5750万トンとパラナ州のイールド低下を反映して100万トン下方修正したことも報じられている。しかし、USDAによる前月時点での見通しよりやや高めとなっている。
Posted by 直
サウジアラムコ、4月のOSPを前月から引き上げ
[エネルギー]
サウジアラムコは4日、4月の原油公式販売価格(OSP)を前月から引き上げることを明らかにした。欧州向け価格は、アラブ・エクストラライトがブレント加重平均価格(BWAVE)マイナス2.00ドルと前月から0.90ドル、アラブ・ライトがBWQAVEマイナス 2.45ドルと同1.30上昇。米国向けはアラブ・エクストラライトがWTIプラス2.35ドルと前月から0.20ドル、アラブ・ライトがWTIプラス 1.90ドルと同1.00ドルの引き上げとなった。また、アジア向けはアラブ・エクストラライトがドバイ/オマーンプラス1.55ドルと前月から0.35 ドル、アラブ・ライトがドバイ/オマーンプラス0.90ドルと同0.65ドルの引き上げとなっている。
Posted by 直
2月ADP民間雇用は前月から69.7万人減少、予想以上の落ち込み
[経済指標]
米雇用サービスADPによると、2月の非農業部門民間雇用数は前月比69万7000人減った。2000年12月に記録が始まってから2月は過去最大の前月比マイナスであり、市場が予想していた以上の落ち込みでもある。雇用は昨年2月から13ヶ月連続ダウン。なお、ADPは労働省の指標修正を反映させて独自の過去データ修正を行った。この結果、1月の減少幅は速報での52万2000件から61万4000件に拡大した。一方、12月は63万4000件、11月が51万8000件とそれぞれ従来推定の65 万9000人、44万6000人より改定などとなっている。
2月のセクター別雇用は、鉱工業と建設を含む製造業で33万8000人、2007年1月から 26ヶ月連続ダウンとなった。製造業だけだと21万9000人減。過去の統計修正もあって、2006年3月から36ヶ月続けて前月を下回った。また、いずれも昨年10月から続けて前月を上回る落ち込みとなり、2月は過去最大の落ち込みを記録した。サービスが35万9000人、史上2番目の大幅マイナスだ。サービスはこれで11ヶ月連続減少となる。
ADP のデータは、労働省が手掛ける雇用統計の先行指標となり得る集計方法に基づいている。労働省が6日に発表予定の2月非農業部門雇用数について、現時点での市場予想は65万人の減少。これから過去12ヶ月間の政府雇用平均増加数1万2000人を差し引いて2月の民間雇用は63万8000人ダウンと考えられ、 ADPデータでの 2月の前月比より若干少なめの減少幅となる。
Posted by 直
2009年03月03日(火)
ABARE、2009/10年度世界小麦生産2.7%減少見通す
[穀物・大豆]
豪農業資源経済局(ABARE)は3日に発表した四半期ごとの商品レポートで、2009/10年度の世界小麦生産について6億3200万トンになるとの見通しを示した。2008/09年度推定を6億 8300万トンから6億8700万トンに引き上げ、次年度はこれから8.0%減少の見方である。
作付が前年比2.7%減の2億1900万ヘクタール、1トンあたりのイールドは前年度の3.05トンから2.89トンに下がると見越す。中国、欧州連合(EU)、インド、ロシア、米国と5大生産国・地域ではいずれも2008/09年度に平均以上のイールドを記録し、しかし、2009/10年度には平均並みに戻るとみている。このため、それぞれの生産も前年割れに終わる見通しという。
Posted by 直
ABARE、2008/09年度世界砂糖生産見通しさらなる下方修正
[砂糖]
豪農業資源経済局(ABARE)は15日に発表した四半期ごとの商品レポートで、2008/09年度(10-9月)の世界砂糖生産推定を再び引き下げた。昨年12月の報告で1億6260万トンとしていたのから1億6100万トンに改定し、前年比4.5%減少の見方である。
しかし、自国の生産推定は4億5680万トンから4億6620万トンに小幅ながらも上方修正した。最大のブラジルは3億4800万トンから3億2100万トンに引き下げ、これは9月時点でみていたよりも低い。
Posted by 直
1月住宅販売ペンディング指数は前月比7.68%の低下
[経済指標]
全米不動産協会(NAR)が発表した1月の住宅販売ペンディング指数は前月比7.68%低下した。昨年12月に4ヶ月ぶりのプラス転換となったのが再び下がり、しかも市場が予想していた以上の落ち込みだ。この結果、指数は80.4となり、2001年に記録が始まってから最低を更新したという。なお、 2008年12月の伸び率は速報で6.30%上昇だったのから4.75%に改定。
1月の市場別ペンディング指数は北東部で12.73%と最大のマイナス幅である。南部で11.86%、中西部では9.21%それぞれダウンで続いた。西部の指数だけは2.44%上昇し、これは4ヶ月ぶりの前月比プラスでもある。
前年比較すると全体で6.36%下がった。市場別でもっともきつい落ち込みだったのは北東部の19.67%だ。中西部と西部がいずれも13%強ダウン。南部は約9%前年を下回った。
Posted by 直
2008/09年度ブラジル大豆収穫、4.4%減少見通し・セレレス
[穀物・大豆]
ブラジル農業顧問セレレスのアナリストは3比に米通信社ダウ・ジョーンズに対し、2008/09年度の国内大豆収穫が前年比4.4%減の5700万トンになるとの見方を示した。融資不足や生産コストの増加、大豆価格下落、南部の天候など複数の要因から前年割れを見越しているという。同社によると、2月27日時点で収穫の35%が終了。また、2008/09年度の大豆販売では同日までに成約済みが35%だった。
Posted by 直
ナイジェリアの石油労働者が3日間のスト計画を発表
[エネルギー]
ナイジェリアの石油労働組合は2日、政府が多発する南部油田地帯の誘拐事件十分対処していないことへの抗議として、今後 21日間の猶予を与えた上で3日間のストを行うことを明らかにした。管理職の組合であるナイジェリア石油天然ガス上級職員組合(Pengassan)と肉体労働者の組合であるナイジェリア石油天然ガス職員組合(Nupeng)はこれまでにも同地域の治安回復を政府に求めていたが、状況は全く改善されておらず、今回のスト計画発表に至ったという。
Posted by 直
【 過去の記事へ 】