2009年03月03日(火)
ABARE、2009/10年度世界小麦生産2.7%減少見通す
[穀物・大豆]
豪農業資源経済局(ABARE)は3日に発表した四半期ごとの商品レポートで、2009/10年度の世界小麦生産について6億3200万トンになるとの見通しを示した。2008/09年度推定を6億 8300万トンから6億8700万トンに引き上げ、次年度はこれから8.0%減少の見方である。
作付が前年比2.7%減の2億1900万ヘクタール、1トンあたりのイールドは前年度の3.05トンから2.89トンに下がると見越す。中国、欧州連合(EU)、インド、ロシア、米国と5大生産国・地域ではいずれも2008/09年度に平均以上のイールドを記録し、しかし、2009/10年度には平均並みに戻るとみている。このため、それぞれの生産も前年割れに終わる見通しという。
ABAREはまた2013/14年度までの向こう5年間の見通しも発表し、2010/11年度に6億3900万トンに増えてそのまま2013/14年度まで増加基調を続けるのを見込んでいる。向こう5年間の作付は2億1900万-2億2100万トンで安定し、イールドが2010/11年度に2.99トンにプラス転換してから2013-14年度には2.99トンまで改善との見通しだ。
2009/10年度世界消費が前年比3.0%減の6億2800万トンになると予想した。世界経済のスローダウンで飼料需要が落ち込むのを理由にしている。しかし、生産同様に2010/11年度には6億4000万トンに伸び、2013/14年度までさらに増えていくシナリオを描く。期末在庫は2009/10年度に前年度より400万トン膨らんで1億5900万トンとなり、しかし2013/14年度までに1億3600万トンに縮小を見通した。
2009/10 年度の世界小麦貿易量は前年度を500万トン下回る1億1300万トンと予想している。イランやイラクな度は国内の不作で2008/09年度に輸入が増えたのから、2009/10年度に例年並の生産に戻るのを想定して買い付け需要が下向くとの見方だ。一方、アルゼンチン、オーストラリア、かなだ。EU、米国の間では2009/10年度も輸出シェアで競争が激しくなると見越す。ロシア、ウクライナからの出荷は2008/09年度の拡大から減少に転じる見方だ。
Posted by 直