2007年01月18日(木)
インフレ改善しなければ必要な措置、クリーブランド連銀総裁
[要人発言]
クリーブランド連銀のピアナルト総裁は18日、オハイオ州で講演を行い、インフレが改善しなければFEDは必要な措置を取ると、目先の物価上昇に改めて警戒感を示した。
現在の経済成長ペースは2003年から2006年前半までと比べると減速していると指摘。労働生産性は依然として力強い伸びを見せているが、労働力そのものは伸び悩み始めていると、ベビーブーム世代が引退するのに伴う労働人口の減少に懸念を示した。このことから、1990年代後半のような経済成長は見込めないとの見方も示した。目先のリスクとしては、住宅市場の落ち込みが経済全体に波及することと、インフレが高止まりすることを挙げている。この先住宅価格が更に下落するようなことがあれば個人消費に影響を与える可能性はあるとしたものの、今のところそのようなシナリオが進むとは思えないという。
インフレについては、短期間の物価上昇が経済成長に影響することはないものの、長期間にわたって続けば高インフレが恒常的なものになり、生産性の低下につながるとした。最近の物価指標は好ましい傾向にあるが、まだ確信を持てるほどのものではないとし、消費者物価指数の構成銘柄の中にはブレが激しいものがあると、物価は安定していないという認識を示した。もし現在の好ましいインフレの傾向が続かないようなら、FEDは適切な行動を取る必要があるという。
ピアナルト総裁は2008年のFOMC投票メンバー
Posted by 松