2007年01月11日(木)
OPECがこれ以上できることはない、アルジェリア石油相
[エネルギー]
アルジェリアのヘリル石油相は11日、最近の原油価格急落に対しOPECは現時点で減産を実行する以外に出来ることはないとの見方を示した。ダウジョーンズのインタビューに答えた。(加盟国間の)協議は続けているし、減産の遵守は進んでいるが、それ以上やることはないという。在庫水準と米国の暖冬を考えれば、価格下落はそれほど驚くべきことではないとする一方、この先米国で気温が低下するという予報が正しければ、数日中に反発するかもしれないとした。
アルジェリアは既に10月に合意された減産を行っており、2月からの追加減産も予定通り行うという。また、価格下落は今後の開発プロジェクトに悪影響を与えるとの懸念も示した。特に天然ガス開発への打撃は大きいという。
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コーンのエタノール需要は10億bu増加、USDAエコノミスト
[穀物・大豆]
米農務省(USDA)のチーフエコノミストは10日、米上院農業委員会で証言し、2007年度のコーンのエタノール需要は前年比で10億ブッシェル増加するとの見通しを述べた。これは現在のコーン生産工場の建設状況に基づくもので、可能性は非常に高いとした。これ以上在庫を取り崩すことは難しく、農家は作付けを大きく増やす必要があるとした。エタノール以外の消費が前年並みで、イールドが1エーカー152ブッシェルとの前提で、作付けはあと650万エーカーは必要だという。また、今後価格が上昇すれば、作付けも増えるとの見方も示した。
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サウジアラムコ、アジアへの石油販売量を引き下げ
[エネルギー]
現物市場関係者によると、サウジ国営のサウジアラムコは日本の顧客に対し2月の石油販売量を1月から更に引き下げる旨を通知したという。1月の出荷量は契約量から8-9%の引き下げだったのに対し、少なくとも一社は10-12%減の提示を受けたという。通常、当初の契約量を10%以上下回る提示は行われない。一方、欧州や米国の顧客に対しては、1月から据え置きかれるところがほとんどのようだ。
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USDA輸出成約、コーンと大豆は予想を上回る
[穀物・大豆]
USDAが発表した週間輸出成約高は前週の落ち込みから大きく回復、
コーンと大豆は市場予想も上回った。
詳細はこちら
1月4日 | 今年度 | 次年度 | 合計 | 前週比 | 市場予想 | |
小麦 | 244.4 | 0.0 | 244.4 | ↑ 80.9% | 200.0 〜350.0 | |
コーン | 1176.8 | 340.4 | 1517.2 | ↑ 149.2% | 500.0 〜700.0 | |
大豆 | 589.5 | 0.0 | 589.5 | ↓1.7% | 350.0 〜550.0 | |
大豆ミール | 101.5 | 0.0 | 101.5 | ↑ 39.8% | 50.0 〜100.0 | |
大豆油 | 1.3 | 0.0 | 1.3 | ↓72.3% | 5.0 〜15.0 | |
綿花(アップランド) | 41.9 | 2.1 | 44.0 | ↓28.6% | ||
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失業保険申請件数は前週比2.6万件の減少
[経済指標]
失業保険申請件数は前週より2.6万件少ない29万9,000件、
市場予想を大きく下まわり昨年7月22日以来の低水準となった。
詳細はこちら
1月6日 | 前週比 | 12月30日 | 市場予想 | ||
新規申請件数 | 299.00 | ↓ 26.00 | 325.00 | 320.00 | |
4週平均 | 314.75 | ↓ 1.75 | 316.50 | ||
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ECB、政策金利を3.50%で据え置き
[金融・経済]
欧州中銀(ECB)は11日に開いた理事会で、政策金利を年3.50%に据え置くことを決定した。
トリシエ総裁は理事会後の声明で、金融政策は依然として緩和的で、マネーと信用の伸びは強く、全ての指標が欧州域内の流動性が十分にあることを示しており、今後もインフレリスクが台頭しないよう、引き続き注意深く見守る必要があることを確認したと述べた。
欧州経済は域内の強い需要に牽引されており、中長期的に良好な状態が続くし、潜在成長率前後の堅調な伸びを維持すると見通した。インフレについては依然として上方へのリスクが強いとした。景気下ぶれのリスクとしては、保護主義の台頭、原油価格の高騰、国際収支の不均衡を挙げている。
声明ではこれまでのようにインフレに対して“Vigilance”という表現が使用されておらず、警戒感がやや後退したとの印象が見受けられる。
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緊急総会を開く予定はない、OPEC議長
[エネルギー]
2007年のOPEC議長を務めるUAEのアル・ハミリ石油相は11日、ダウジョーンズのインタビューに答え、OPECが緊急総会を開く予定はないことを明らかにした。原油価格の急落は我々にとって大きな驚きで、ここまでの暖冬を予想していなかったとする一方、加盟国閣僚は引き続き協議を続けているが、この先新たな行動を起こす予定はないと、様子見を続けることを示唆した。もっとも自主的な生産引き締めがあるのなら、それは歓迎するとも付け加えている。
2月1日からの減産はまだ市場に影響を与えておらず、時間が必要とする一方で、現在の状況はOPECにとって非常に深刻で、加盟国間の協議は継続して行っているという。もし価格が引き続き下落するようなら、協議の水準を引き上げることになると、今後の対応は価格次第であることを示唆した。減産の遵守については、目標の75%-80%の減産を目安としており、現在十分に行われているという。UAEは割り当てられた減産を100%実行しているとも述べた。
現在市場には「十分」を通り越して「過剰」な供給があるとの懸念も示したほか、価格下落が新規油田開発に与える影響についても言及。我々は生産能力を引き上げるために開発を行っているが、ある程度の価格が必要だと、価格下落で開発が遅れる可能性を指摘した。
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BOE、政策金利を0.25%引き上げ、5.25%に
[金融・経済]
バンク・オブ・イングランドは11日に開いた金融政策委員会で政策金利を0.25%引き上げ5.25%とした。利上げは06年11月9日以来2ヶ月ぶり。
経済は引き続き堅調な伸びを見せており、国内需要も底堅い。信用とマネーも急速なペースで伸び続けているとした。ここまで英ポンドは上昇し原油価格は下落したが、経済の余力が限定的なことが価格上昇圧力を高めている。11月のCPIは2.7%の上昇、目先は更に上昇し目標水準を超える可能性が高いが、その後は原油価格や輸入価格の下落がインフレを抑制するとした。11月のデータを見る限り、インフレリスクは高まっているという。
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2007年01月10日(水)
インフレリスクは依然として存在、シカゴ連銀総裁
[要人発言]
シカゴ連銀のモスコウ総裁は10日、アイオワ州で講演を行い、インフレリスクは依然として存在し、適正な水準に落ち着くまで注意深く動向を見守る必要があると、インフレに対する警戒感を改めて示した。モスコウ総裁は今年度のFOMC投票メンバー。
景気見通しについては、GDPは今後数年間潜在成長力をやや下回るペースで伸びていくと予想。労働生産性の伸びや好調な雇用、エネルギー価格の下落で家庭や企業の購買力が増すことなどが成長を下支えするとした。住宅市場については、住宅建設は更に落ち込むとしたものの、経済全般に波及することはないとの見通しを示している。
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インドで10万トンの砂糖輸出が成約
[砂糖]
インドの砂糖業界幹部は10日、これまでに少なくとも10万トンの輸出成約があったことを明らかにした。価格は船積み(FOB)で1トン335から347ドル、バングラデシュ、スリランカ、インドネシアに出荷されるという。また週末までに成約は20万トンに上る可能性があるともしている。インド政府は先月一定期間内に輸入された粗糖からの生産分に限定して砂糖輸出を解禁、3日に正式な輸出許可を発行した。
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ベラルーシ、ロシア産原油への関税を撤廃、紛争解決へ
[エネルギー]
ベラルーシ政府は10日、国内のパイプラインを通過するロシア産原油対する課税措置の撤廃を明らかにした。ベラルーシはロシアが今年度の天然ガス販売価格を2倍以上引き上げたことへの対抗策として1バレル6.14ドルの関税を課す決定、8万トンの原油を関税としてパイプラインから抜き取るなどした。ロシアはベラルーシ経由の欧州向け原油供給を一時停止するなどで対抗、両国の対立は欧州のロシアに対するエネルギー依存体制を浮き彫りにした。今回ベラルーシが関税を撤廃、抜き取った原油もパイプライン内に戻すことを決定したことで、原油供給は通常の状態に戻ると見られる。
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ナイジェリアでパイプライン作業員10名が誘拐
[エネルギー]
ナイジェリア政府関係者によると、同国南部の油田地帯でパイプライン作業員何者かに誘拐された模様。連れ去られたのは韓国人9名とナイジェリア人1名。犯行声明は出ておらず、有力武装グループのMENDは反抗を否定している。
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在庫統計:石油製品在庫は予想を上回る大幅積み増し
[エネルギー]
米エネルギー省から10日に発表された在庫統計では、
ガソリン在庫が前週から376万バレル、留出油が540万バレルの積み増しと、
それぞれ予想を大きく上回る弱気の結果となった。
一方、原油は輸入の減少などにより499万バレル減少している。
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1月5日現在 | EIA発表 | 前週比 | API発表 | 前週比 | 市場予想 | ||
原油在庫 | 314686 | ↓ 4990 | 313279 | ↓ 7724 | ↑ 817 | ||
ガソリン在庫 | 213295 | ↑ 3763 | 216489 | ↑ 8571 | ↑ 1850 | ||
留出油在庫 | 140965 | ↑ 5402 | 147147 | ↑ 4044 | ↑ 2539 | ||
製油所稼働率 | 91.45% | ↑ 0.41 | 92.30% | ↑ 1.90 | ↑ 0.17 | ||
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11月卸売在庫は市場予想上回る伸び
[経済指標]
11月卸売在庫は前月比1.30%増と市場予想の0.5%を大きく上回る結果となった。
非耐久財の在庫が2.77%と大きく増えたのが要因の一つ。
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06年11月 | 前月比 | 06年10月 | 市場予想 | ||
卸売在庫 | 396654 | ↑ 1.30% | ↑ 0.44% | ↑ 0.50% | |
卸売在庫率 | 1.20 | ↑ 0.00 | 1.19 | ||
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11月貿易赤字、05年7月以来の低水準
[経済指標]
11月の貿易収支は582.3億ドルの赤字と前月から0.97%
赤字幅が縮小、05年7月以来の低水準となった。
輸出が大きく伸びたのに対し、工業製品や原油の輸入が減少し
輸入が伸び悩んだことが主な要因。
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06年11月 | 前月比 | 06年10月 | 市場予想 | ||
貿易収支 (モノ+サービス) | ▲58233 | ↓0.97% | ▲58804 | ▲59000 | |
>モノ(Goods) | ▲64699 | ↓0.50% | ▲65027 | ||
>サービス | 6466 | ↑ 3.90% | 6223 | ||
輸出 (モノ+サービス) | 124763 | ↑ 0.89% | 123665 | ||
輸入 (モノ+サービス) | 182996 | ↑ 0.29% | 182469 | ||
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