2007年01月19日(金)
インフレは依然として最大のリスク、リッチモンド連銀総裁
[要人発言]
リッチモンド連銀のラッカー総裁は19日、リッチモンドのリスクマネージメント会議でスピーチを行い、インフレが目先の経済に対し依然として最大のリスクとの見方を示した。
住宅市場については、需要が安定してきた兆候が見え始めているとしながらも、新築住宅への需要が悪化するようなら調整は長く続くととしている。今年度前半は住宅の落ち込みが景気の足かせとなるかもしれないが、市場の規模から考えて、リセッションに陥るほどの大きな影響はないという。07年度のGDP成長率は2.50-2.75%と予想。目先の景気リスクとしては、住宅への需要が安定したとのまだ判断できないことと、石油価格の不透明さを上げている。
インフレについては、PCEコア指数が昨年2月に年1.8%まで落ち込んだ後、3ヶ月で2.9%上昇したことを例に上げ、(インフレの)沈静化を判断するには数ヶ月に渡るデータの裏付けが必要と指摘した。この先期待通りにインフレが沈静化しなかったり、再び加速したりするようなら、マクロ経済政策上のリスクになると警戒感をあらわにした。
ラッカー総裁は昨年のFOMC投票メンバーで、8月以降の会合では追加利上げを主張し、金利据え置き決定に対しただ一人反対票を投じてきた。今年度は投票メンバーから外れている。
Posted by 松