2009年07月02日(木)
6月非農業雇用数は前月から46.7万人減少、予想以上の落ち込み
[経済指標]
米労働省が発表した6月の非農業雇用数は前月比46万7000人減少した。前月以上に減り、市場が予想していた以上の落ち込みでもある。雇用は昨年1月から18ヶ月連続の減少で、あわせて646万人、今年に入ってから338万2000人のダウンとなる。なお、5月の減少数は速報の34万5000人から32 万2000人に改定。一方、4月のマイナス幅は51万9000人で、従来推定の50万4000人より拡大である。
6月の雇用は民間だけだと41万5000人減った。政府が5万2000人減少したことから全体を下回る。それでも、全体同様に18ヶ月続けて前月比マイナスで、また6月は前月を上回る減少。
鉱業や建設を含めた製造全体の雇用が22万3000人ダウンとなった。前月に比べて8000人上回る減少。建設の減少数も前月以上の7万9000人だ。住宅建設に限れば前月より少ない6800人ダウンであるが、商業建設は1万1700人のマイナスで、これは4ヶ月ぶりの大きな削減だ。鉱業は8000人減少。 1月と同じ今年最小のマイナス幅となった。
製造業だけなら13万6000 人減少である。昨年11月以来の小幅減。業種別にほとんどの製造は減少基調を続けているが、それでも耐久財が11万2000人、非耐久財2万4000人とそれぞれペースはスローダウンしている。
サービス業は24万4000人、政府の減少分を差し引いて19万2000人それぞれダウンとなった。いずれも前月の2倍強の落ち込み。プロフェッショナルサービスで11万8000人、前月の2倍以上減った。このカテゴリーに入る業種はほぼ軒並み減で、中でも事務や建築関連などで需要ダウンが目立つ。また、短期派遣は3万7600人のマイナスとなり、これは前月の8100人(修正値)を大きく上回る前月比マイナスだ。
小売は2万1000人減り、前月からややペース加速である。個別に小売りの大勢が前月割れ。しかし、食料品店や健康関連、ガソリンスタンド、一般総合店と限定的に増加もある。輸送関連は1万3900人ダウン。昨年2月から前月を上回ったことはないが、6月は昨年8月以来の小幅マイナスだった。
金融が2万7000人減り、これも昨年10月以来の小幅減である。銀行や保険など金融機関では前月以上の雇用削減だが、不動産・リースの減少数が昨年末以来で1万を割った。
政府雇用は2ヶ月連続減少で、しかも2007年7月以来の大幅マイナスだった。連邦政府は前月の2倍を超える4万9000人減で、これは2000年9月まで遡る大きな落ち込みだ。州政府が4000人、3ヶ月ぶりのマイナス転落となった。地方自治体だけが1000人増加。
週間平均労働時間は33.0時間だった。前月から0.1時間減り、過去最小を更新。市場予想も下回った。時間あたり賃金は18.53ドルだった。市場の上昇予想に反して前月から変わらない。前年比が2.72%上昇で、これは2005年8月以来の低い伸びである。
Posted by 直