2009年09月22日(火)
ABARE、2009/10年度世界砂糖生産見通下方修正
[砂糖]
豪農業資源経済局(ABARE)は22日に発表した四半期ごとの商品レポートで、2009/10年度(10-9月)の世界砂糖生産見通しを引き下げた。最新予測は1億6600万トン。6月に見越していた1億6750万トン、また3月時点での1億6610万トンいずれも下回る。ただ、2008/09年度の生産推定も1億5970万トンから1億5500万トンに引き下げたため、2009/10年度は前年比7.1%増加と6月の報告時より高い伸びの見方になった。
ABAREは主要生産国の大勢が前年比プラスになるとしている。このうち最大のブラジルで前年から12.5%増えて4500万トンになると見通す。220 万トンの上方修正だ。ただ、エタノール生産にどの程度砂糖きびがあてられるかによるともいう。ブラジルではエタノールの国内及び輸出価格それぞれ 2009/10年度に世界の石油価格とともに上昇見通し。それでも採算性から砂糖生産用の砂糖きび消費比率が前年度の39%から2009/10年度には 44%に上がると予想されることを挙げた。
一方、インドの生産見通しを2300万トンから1800万トンに下方修正し、このため世界全体で従来より少なめの見方になった。モンスーンの降雨不足を取り上げ、特にウッタルプラデシュ、マハラシュトラといった主要生産地での不作を認識している。
2009/10 年度世界消費見通しは1億6540万トンから1億6600万トンに上方修正した。前年から1.4%増加の見方である。世界期末在庫見通しは6190万トンとした。前回報告での6820万トンから大きく引き下げた。反面、2008/09年度分を6610万トンから6180万トンに上方修正。
自国の2009/10年度供給については、生産予測を442万5000トンから460万3000トンに引き上げた。一年前より0.7%減と従来に比べて小幅マイナスの見方である。輸出は2.2%減の332万1000トンを見通しており、これも前回報告での316万8000トンを上回る。
Posted by 直