ECB理事を務めるリーブシャー・オーストリア中銀総裁は29日、マーケットニュースインターナショナルのインタビューに答え、経済成長はこれまでの予想以上に強いものとなると、楽観的な見通しを示した。目先のインフレに関して改めて警戒感を示す一方、我々には物価安定のための良いパッケージを用意できると追加利上げを示唆する一方、具体的な利上げ時期などには言及しなかった。

物価に関してはインフレが加速するリスクの方が経済の下方リスクよりも強いと、引き続き注意深く動向を見守る必要があると、これまで同様に警戒感をあらわにしている。石油価格の上昇がリスクを高める可能性があることを指摘。過去のボラティリティーから考えて、石油価格が再び上昇することはないとの幻想の中にいるべきではないとした。現在進んでいる賃金交渉については経営者、労働組合共に大きな責任を負っていると、価格安定につながる和解を強く求めた。また、インフレと生産性向上の両方を含む賃上げ要求は行き過ぎで、いずれかの時点で賃金上昇のスパイラルを引き起こすとの懸念も示している。マネーの伸びについては 「余裕を見せている場合ではない」と、12月のM3の伸びが9.7%と前月の9.3%を上回ったことについて警戒感を示した。