国際エネルギー機関（IEA）は9日に発表した月報で、2009年度の世界石油需要見通しを日量8,460万バレルと推定、前月から20万バレル上方修正した。2010年の見通しも35万バレル引き上げ、日量8,610万バレルとした。中国の2010年の需要見通しを35 万バレル引き上げたのが背景にある。

9月世界石油供給は日量8,490万バレルと前月から31万バレル増加、非OPEC諸国の生産増が全体を押し上げた。OPECの生産は日量2,644.5 万バレルと生産枠を160万バレル上回る水準にある。非OPEC諸国の生産見通しは2009年が日量5,100万バレル、2010年が5,160万バレルと前月からほぼ据え置きとなった。

OECD諸国の石油在庫は8月末現在27億5,000万バレルと前月から3,900万バレル減少。北米と太平洋地域で原油在庫が減少、欧州を含めた全ての地域で中間留分在庫が増えた分を上回った。在庫は消費の60.7日分と、前年を3.7日分上回っている。

10-12月期の世界製油所稼動見通しは日量7,320万バレルと前月から20万バレルの小幅引き下げとなった。精製マージンが引き続き低下しているのが要因となっている。