2009年11月24日(火)
FRB、向こう3年間の米経済見通し概ね上方修正
[経済指標]
米連邦準備理事会(FRB)は24日、向こう3年間の米経済見通しを発表した。これは、FRB理事および地区連銀総裁が 11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合で提出した見通しをまとめたもので、2009年の予想レンジは0.4-0.1% のマイナス成長。6月時点で見越していた1.5-1.0%から大幅の上方修正になる。2010年ついてはプラス成長に回復見通し。ただし、伸び率は 2.1-3.3%から2.5-3.5%と限定的な引き上げだ。2011年は従来予想レンジの下限を3.8%から3.4%に改定。しかし、上限だけは 4.6%から4.5%に引き下げた。
向こう3年間の失業率見通しでは下方修正が大勢だった。2009年を9.9-10.1%とし、下限だけ従来の9.8%から引き上げ。一方、2010年は9.5-9.8%から9.3-9.8%、2011年は8.4-8.8%から8.2-8.6%にそれぞれ上方修正である。
物価上昇率見通しにについては、個人消費支出(PCE)コア指数で2009年を1.4-1.5%とした。6月時点で見越していた1.3-1.6%より若干高めの見方にシフト。2010 年分は1.0-1.5%で据え置いている。2011年は従来の 0.9-1.7%に対し、最新予測は1.0-1.6%。PCEの物価全体指数の予想レンジは2009 年を1.0-1.4%から1.1-1.2%に修正した。2010年はレンジ下限を1.3-1.6。従来予想レンジが1.2-1.8%だった。2011年の予測は1.1-2.0%から1.0-1.9%に引き下げた。
今年から加えた、向こう3年間と別により長期的なトレンド予想では、成長率を 2.5-2.8%とした。6月時点での予想上限を0.1ポイント上方修正。失業率は4.8-5.0%から5.0-5.2%に改定した。インフレターゲットの前提とされるPCE物価上昇率は1.7-2.0%で、1月の初回報告から据え置いたままである。
さらに、FRBは2012年の予想レンジも発表した。GDPは3.5-4.8%増とし、失業率が6.8-7.5%。物価上昇率はPCE全体で1.2-1.9%、コアなら1.0-1.7%と見通している。
Posted by 直