2010年03月26日(金)
10-12月期GDPは前期比5.55%成長に下方修正、予想下回る
[経済指標]
米商務省が発表した2009年10-12月期の実質国内総生産(GDP)確定値は前期比5.56%増となった。改定値の5.93%から下方修正。速報の 5.73%、市場予想も下回る伸びである。2009年度の成長率も速報でマイナス2.43%からまずマイナス2.42%に改定となり、このたびさらにマイナス2.44%に下方修正となった。
内訳をみても従来推定より低めの数字が並んでいる。経済の3分の2を占める個人消費は1.60%増加で、2回目の下方修正となった。耐久財だけなら0.25%から0.36%と伸び率は小幅の上方修正だが、非耐久財が4.01%と改定値での伸び率 4.07%をやや下回る。サービスの消費も1.01%と従来推定より小幅増加だ。
住宅投資は3.72%増加し、これも速報から改定値、確定値と下方修正の繰り返しである。
設備投資は5.30%増えた。改定値6.49%から引き下げだが、速報の2.90%に比べると依然として高い伸びである。機器・ソフトウエアへの投資が19.00%のプラスに上方修正となった一方で、建造物への投資に関すると18.09%と従来推定以上のマイナス幅に改定。
在庫投資の減少幅が169億ドルから197億ドルに改定となった。この結果、GDPへの寄与度も3.88ポイントから 3.79 ポイントに引き下げだ。
貿易収支では赤字幅が3480億ドルとなり、従来推定の3411億ドル以上である。GDPへの寄与度は 0.30ポイントから0.27ポイントに引き下げとなり、速報段階での0.50%の約半分だ。
政府支出は1.32%減少し、これもマイナス幅が下方改定となった。連邦レベルでは防衛の支出削減幅が改定値以上となり、非防衛の支出伸び率は据え置き。地方政府の支出は1.98%減から 2.18%減に改定。
物価については、個人消費支出物価指数(PCE)が前期比2.51%上がり、改定値2.32%から上方修正である。しかし、速報の2.67%は下回ったままである。一方、エネルギーと食品を除いたコア指数上昇率は1.76%。速報で1.38%だったのから改定値では 1.55%と拡大し、一段と上方修正である。前年比較にすると全体の上昇率が1.18%から1.23%、コア指数上昇率は1.47%から1.52%にそれぞれ修正となった。
Posted by 直