2008年08月14日(木)
ストラテジーグレイン、EU穀物生産見通し一段と引き上げ
[穀物・大豆]
ストラテジーグレインは14日に発表した月次市場報告で、2008/09年度の欧州連合(EU)穀物生産見通しを一段と引き上げた。最新予測は前年比17.0%増の2億9970万トン。前回報告での2億9670万トンから300万トン上方修正した。
個別でも軒並み上方修正したが、特に目立つのが小麦の改定である。1億3170万トンから1億3390万トンに変え、これは前年比19.9%増加の見方。西欧での生産アップが背景にあるという。ただし、地域間でたんぱく質比率に開きがあり、品質はまちまちとコメント。7月の雨がフランス北部やドイツ、英国の作柄に影響を及ぼす可能性があるともレポートした。
コーンについては前年から24.6%増えて5970万トンと見込んでいる。前回報告での推定から100万トンの引き上げである。しかし、イールドは目先の天気次第とも述べた。
Posted by 直
2008年08月12日(火)
USDA需給:コーン在庫は予想上回る上方修正、大豆は引き下げ
[穀物・大豆]
米農務省が12日に発表した8月の需給報告によると、08/09年度の米国内小麦需給は、生産が24億6,200万ブッシェルと前月から100万ブッシェル強の引き上げとなった。硬質赤色種が1,500万ブッシェル引き上げられる一方、白色種、春小麦、デュラム小麦の生産は引き下げられた。需要面では飼料および残余がコーンをはじめとした他の飼料供給が増加したことにより3,500万ブッシェルの引き下げとなり、これを受け期末在庫は5億7,400万ブッシェルと3,700万バレル引き上げられた。在庫率は25.0%まで回復している。
コーン需給は生産が前月から5億7,300万ブッシェルの大幅引き上げ、7月以降生育に適した天候が続いたことを受け、イールドが1エーカー155.0ブッシェルまで一気に6.6ブッシェルも引き上げられたのが背景にある。これが実現すれば生産は前年に、イールドは04/05年度に次ぐ過去2番目に高い水準となる。需要面では価格下落を受けてエタノール需要が1億5,000万ブッシェル引き上げられたほか、飼料および残余も1億ブッシェル引き上げられた。エタノール需要は07/08年度も5,000万ブッシェル引き上げられている。08/09年度の期末在庫は11億3,300万ブッシェルと前月から3億ブッシェルの上方修正、在庫率は8.9%まで回復した。イールド、在庫とも市場予想を大きく上回っており、かなり弱気のサプライズと見て良いだろう。
大豆需給は生産が29億7,300万ブッシェルと前月から2,700万ブッシェルの下方修正。イールド見通しが1エーカー40.5ブッシェルと1.1ブッシェル引き下げられたことが主な要因で、これは市場予想もかなり下回った。USDAではこれまで過去の傾向に沿ったイールド推定を行っていたが、今回より現地調査に基づいた見通しに切り替えている。需要面では国内圧搾需要が1,500万ブッシェルの引き下げ、期末在庫は1億3,500万ブッシェルと500万ブッシェル引き下げられ、前年度と同じ水準となった。大豆の作柄は今後も天候に影響される可能性が残っており、イールドが当初の推定ほど高くなかったことは強気のサプライズとなりそうだ。
Posted by 直
【 過去の記事へ 】



