2008年08月13日(水)
ブラジル中部・南部砂糖きび収穫、7月末時点で前年比11.5%増
[砂糖]
ブラジル砂糖きび生産者協会(Unica)は13 日、2008/09年度の中部・南部砂糖きび収穫が7月末時点で2億1430万トンになったと発表し、これは前年同期比11.5%増加と伝えている。7月だけで7300万トンと過去最高を記録するなど作業ペースが加速し、シーズン初めの遅れを取り戻したという。また、品質も改善したとコメントしており、 Unicaによると砂糖きび1トンあたりの砂糖イールドは1.6%上昇して147.1キログラム。8月半ばまでに収穫の5割が終わると見通している。
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BP、グルジアのパイプライン閉鎖で出荷不履行を発動
[エネルギー]
BPの広報担当者は13日、グルジアを通過するバクー=スプサパイプラインを閉鎖したことに伴い、顧客に対し不可抗力による出荷不履行(フォース・マジュール)を発動したことを明らかにした。バクー=スプサパイプラインはアゼルバイジャンにあるカスピ海の油田と黒海の輸出港を結ぶ輸送路で、BPは前日にグルジアとロシアの緊張が高まったことを受けた予防的措置として日量10万バレルの石油輸送を停止していた。
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7月輸入物価指数は前月比1.72%上昇
[経済指標]
米労働省が発表した7月の輸入物価指数は前月比1.72%上昇した。7ヶ月連続プラスだが、伸び率は2月以来の低水準である。石油および石油製品の価格が 4.01%上がり、5ヶ月続けて前月を上回っているが、伸び率は前月の半分以下。一方、非石油は0.87%のプラスだった。昨年10月からの上昇基調を維持し、伸びペースも前月とほぼ同じ。なお、6月の輸入物価指数伸び率は速報段階での2.63%から2.90%に改定となった。
7月の輸入物価を項目別に見ると、工業製品は3.30%上がった。前月より低い伸びである。また、石油を除いて2.25%と工業品全体に比べて鈍い上昇ペースだった。自動車及び自動車部品は前月と同じ0.09%アップ。自動車を除いた消費財は0.29%高く、前月よりピッチが速まった。資本財は0.32%のプラス。
7月の輸入物価指数は前月比で伸び悩んだが、前年比にすると全体で21.65%と調査史上最高の伸び率である。石油を除くと 8.02%上がった。1990年に月次発表となってからは最高、四半期ごとの発表時期も含めると1988年6月以来で前年比8%を超える伸びを記録した。
7月の輸出物価指数は前月から1.43%上昇した。農業製品は6.65%上がり、非農業製品が0.83%のプラスだった。
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4-6月期の金需要は重量で減少も金額では過去最高を記録、WGC
[メタル]
ワールドゴールドカウンシル(WGC)は13日に発表したゴールド需要トレンド報告で、4-6月期の金需要は重量ベースでは前年から減少したものの、金額ベースでは過去最高を記録したことを明らかにした。4-6月期の世界金需要は米ドルベースで212億ドルと前年同期から 9%増加、うち投資需要は35億ドルと同29%伸びたという。
もっとも、重量ベースでは735.6トンと前年比で19%減少、このうち宝飾需要は504トンと同24%減少した。価格が上昇した上に変動も激しく、個人の消費が引き締め傾向にあることが需要の伸び悩みにつながっている。宝飾需要では、インドが118トンと47%減ったほか、米国も33トンと30%の減少となっている。
工業および歯科需要も111.8トンと5% 減少した。投資需要は119.8トンと前年から4%減少、小売での需要は9%減った一方、ETFを通じての需要増がこれを相殺した。ETFによる保有高は 4月に減少したものの5月から6月にかけて回復、合計では1,000トンを超えているとしている。
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2008年08月12日(火)
原油価格下落でインフレ懸念後退・地区連銀総裁
[要人発言]
ミネアポリス連銀のスターン総裁は12日に米テレビCNBCとのインタビューで、最近の原油価格下落が足元のインフレおよびインフレ見通しの上昇懸念を後退させていると述べた。一方、景気回復が本格化するにはしばらく時間がかかるとコメント。総裁は景気拡大を確信出来次第、利上げ実施の必要があると飲み方を繰り返しながら、現時点で野金利引き上げには消極的な姿勢をみせた。
スターン総裁は今年の米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーである。5日の会合ではフェデラルファンド金利誘導目標水準を年2%で据え置くことを支持した一人である。
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USDA需給:コーン在庫は予想上回る上方修正、大豆は引き下げ
[穀物・大豆]
米農務省が12日に発表した8月の需給報告によると、08/09年度の米国内小麦需給は、生産が24億6,200万ブッシェルと前月から100万ブッシェル強の引き上げとなった。硬質赤色種が1,500万ブッシェル引き上げられる一方、白色種、春小麦、デュラム小麦の生産は引き下げられた。需要面では飼料および残余がコーンをはじめとした他の飼料供給が増加したことにより3,500万ブッシェルの引き下げとなり、これを受け期末在庫は5億7,400万ブッシェルと3,700万バレル引き上げられた。在庫率は25.0%まで回復している。
コーン需給は生産が前月から5億7,300万ブッシェルの大幅引き上げ、7月以降生育に適した天候が続いたことを受け、イールドが1エーカー155.0ブッシェルまで一気に6.6ブッシェルも引き上げられたのが背景にある。これが実現すれば生産は前年に、イールドは04/05年度に次ぐ過去2番目に高い水準となる。需要面では価格下落を受けてエタノール需要が1億5,000万ブッシェル引き上げられたほか、飼料および残余も1億ブッシェル引き上げられた。エタノール需要は07/08年度も5,000万ブッシェル引き上げられている。08/09年度の期末在庫は11億3,300万ブッシェルと前月から3億ブッシェルの上方修正、在庫率は8.9%まで回復した。イールド、在庫とも市場予想を大きく上回っており、かなり弱気のサプライズと見て良いだろう。
大豆需給は生産が29億7,300万ブッシェルと前月から2,700万ブッシェルの下方修正。イールド見通しが1エーカー40.5ブッシェルと1.1ブッシェル引き下げられたことが主な要因で、これは市場予想もかなり下回った。USDAではこれまで過去の傾向に沿ったイールド推定を行っていたが、今回より現地調査に基づいた見通しに切り替えている。需要面では国内圧搾需要が1,500万ブッシェルの引き下げ、期末在庫は1億3,500万ブッシェルと500万ブッシェル引き下げられ、前年度と同じ水準となった。大豆の作柄は今後も天候に影響される可能性が残っており、イールドが当初の推定ほど高くなかったことは強気のサプライズとなりそうだ。
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IEA、08年度の世界石油需要の伸びを下方修正
[エネルギー]
国際エネルギー機関(IEA)は12日に発表した月報で、08年度の世界石油需要を日量8,690万バレルと推定した。前年からの伸びは前月より10万バレル引き下げたものの、依然として前年比プラスの見方を維持している。米国の需要は今年度が前年比3.1%、09年が 2.0%減少すると予想する一方、中国をはじめとした新興国の需要は依然として好調だという。在庫は消費の53.4日分をカバーしている。
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6月貿易収支は567.7億ドルの赤字、予想大きく下回る
[経済指標]
米商務省が発表した6月の貿易収支は前月比4.11%減少して567億7200万ドルの赤字となった。市場の赤字拡大予想に反して2ヶ月連続の縮小で、しかも3月以来の大幅ダウン。また、5月は速報段階での597億9000万ドルから592億400万ドルに下方修正となった。今年上半期の貿易赤字は 3513億9400万ドルで、これは前年同期を1.94%下回る。
輸出が4.04%増え、このうちモノが前月を5.14%上回った。いずれも3ヶ月連続プラス、また伸び率は2004年2月以来の高水準だ。項目別では飲食品・飼料と工業品がそれぞれ8%を超える増加で、今年最大の伸びを記録した。自動車関連と消費財は揃って5%超増え、2ヶ月ぶりの高い伸び。資本財は3.01%、2ヶ月ぶりのプラス転換である。サービス輸出は前月を 1.44%上回った。5ヶ月続けての前月比プラスだが、前月よりやや伸び悩んだ。
輸入は1.82%増えた。輸出に比べて鈍い伸び。しかし、輸入だけでみれば3ヶ月連続増加であり、また前月以上の伸びペースである。モノが1.98%とやはり2ヶ月ぶりの大幅アップ。最も輸入が進んだのが工業品であり、これはエネルギー関連の拡大が背景にある。原油も季節調整後では前月比マイナス。ただし、原油輸入は季節調整前で11.54%増加した。4月以来、今年2回目の1割を超えるプラスである。買い付け規模は日量991万8000バレルで今年3番目の高水準。前月より6.12%増えた。単位価格は 117.13ドルと再び史上最高値を更新した。
モノの輸入では自動車関連も0.29%増え、これは前月の減少から回復である。しかし、資本財が3.44%、自動車1.88%といずれも今年最大の落ち込みだ。消費財も前月割れである。
サービス輸入は0.96%増加した。6ヶ月連続プラスだが、前月よりやや伸び悩んだ。
物価上昇を考慮した実質値(リアルマネー)ではモノの赤字が前月比10.26%減の466億7900万ドルだった。石油関連が0.90%増え、しかし非石油は1割を超える減少。
国別で赤字最大の対中国が214億3000万ドルとなり、前月の210億4900万ドルから1.81%膨らんだ。対日や対カナダも拡大し、しかしメキシコとのギャップは縮小。石油輸出国機構(OPEC)に対する赤字は1.87%増えた。前月に2ケタ増となったのと比べてペースは鈍く、OPEC加盟国別でもベネズエラやナイジェリアとの不均衡は進んだが、対サウジアラビアでは縮んだなどまちまち。
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グルジア領内でBTCパイプラインに対する攻撃ない、BP
[エネルギー]
BPの関係者は12日、カスピ海の油田とトルコの輸出港シェイハンを結ぶBTCパイプラインについて、現時点ではロシアからの攻撃を受けた形跡はないことを明らかにした。BTCパイプラインは南オセチアを巡ってロシアとの緊張が高まっていたグルジアの領内を通過するため、ロシア軍の攻撃対象になるのではとの懸念が高まっていた。ロシアのめどベージェフ大統領は既にグルジアとの停戦を表明している。なお、BTCパイプラインは日量100万バレルの輸送能力を持っているが、現在はトルコ領内で先週発生した武装勢力の攻撃によって一部が稼動停止している。
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