2008年06月02日(月)
5月ISM指数は49.6に上昇、市場予想上回る
[経済指標]
米供給管理協会(ISM)によると、5月の製造業景況感指数は49.6だった。これで4ヶ月連続して好不調の分岐点である50を下回ったが、5月は前月から1.0ポイント上がり、また、市場予想も上回った。
生産が51.2となり、3ヶ月ぶりの50台回復である。新規受注は49.7。これは6ヶ月連続して50割れだが、水準的にはこの間で最も高い。また、受注は輸出用なら59.5と2004年5月以来、ちょうど4年ぶりの高水準だった。ドルの下落を反映しての需要増加であり、ISMもドル安がなかったら製造業の情勢はもっと弱かったはずとコメントしている。
雇用が45.5となった。4月に2003年5月以来の低水準となる45.4に下がり、5月はほぼ横ばいだ。受注残は46.0で、前月に51.5と拡大に戻ったのが再び縮小。在庫は4月の48.1から48.0に僅かに低下した。
価格指数は前月の84.0から87.0に上がった。2004年4月以来の高水準となる。ISMは、多くのセクターでコスト負担の増加と需要後退に悩まされていると指摘。輸送業者や化学メーカーの価格上昇に対する訴え、また食品メーカーからはエタノール絡みの農産物値上がりを最大のハードルとコメントしていることなどを取り上げている。
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インドネシア、来年までに砂糖自給の見通し
[砂糖]
インドネシア砂糖協会幹部は2日、来年までにインドネシアが砂糖を自給できるようになることに自信を示した。来年に作付を5%近く増やし45万ヘクタールとし、最高330万トンの生産見通しという。今年の作付は約5%増の43万ヘクタールとなり、生産は消費300万トンよりやや少ない270万トンが見込まれている。
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原油価格急騰に即効性のある解決策はない、米財務長官
[エネルギー]
中東諸国を歴訪中のポールソン米財務長官は1日、カタールのドーハで記者団の質問に答え、現在の原油価格急騰に即効性のある解決策はないとし、産油国に対して増産のために国外からの投資受け入れを増やすよう改めて求めた。世界的に需要が伸びているにもかかわらず、産油国の生産能力はそれほど向上していないという。湾岸諸国でインフレが速いペースで進んでいることについては、自国通貨をドルに連動させていることだけが要因ではないとする一方、ドルペッグを博すことについては、それぞれの国の独立した判断によるものと述べた。
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1-5月のインドコーヒー輸出、前年比3.6%増
[コーヒー]
インドのコーヒー協会によると、1-5月の同国コーヒー輸出は前年比3.6%増の20万6969トンだった。種類別ではロブスタ種が1.7%減の5万5987トン、アラビカ種は25%多い2万8627トンとしている。インスタントコーヒーの出荷は2万6182トンで、一年前を3.4%下回った。
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ロシアの5月原油生産は前年比0.7%減、産業エネルギー省
[エネルギー]
ロシア産業エネルギー省が2日に明らかにしたデータによると、5月の同国原油生産は4,118万9,000トン(日量 969.9万バレル)と前年同月比で0.7%減少した。年初からの累計では2億235万8,000トン(日量975.8万バレル)と0.2%減少した。ロシアの原油生産は油田の自然枯渇などでやや減少傾向にあり、このままいくと2008年の生産は1998年以来で前年比割れになる可能性がある。
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2008年05月30日(金)
アルゼンチン穀物輸出関税が改定、農家は非難
[穀物・大豆]
アルゼンチン政府は29日に大豆を含む穀物輸出関税の引き下げを決定した。しかし、引き下げはすぐに実施するのではなく、将来穀物価格の高騰が続いた場合に適用するという。農家は政府対策を非難しており、エントレリオス州の農家組合代表が増税を行った3月11日前の水準に戻すべきだと述べたことも伝わっている。
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1-3月期の産金業者ディヘッジングは706トン、予想以上のペース
[メタル]
ゴールドフィールズ・ミネラルサービス(GFMS)とソシエテジェネラルが28日に発表した1-3月期のヘッジブックによると、産金会社のヘッジ量は08年3月末現在2,269万オンス(706トン)と昨年12月末から412万オンス(128トン)減少した。フォワードコントラクトにおけるショートポジションの削減を中心に、予想以上のペースでディヘッジングが進んだ。アングロゴールドとバリックゴールドがそれぞれ114 万オンス減らした他、ブエナベンチュラが92万オンス、ニュークレストマイニングが50万オンスヘッジをはずしている。
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2008/09年度世界砂糖、329万トンの生産過剰見通し・キングスマン
[砂糖]
欧州の砂糖ブローカー大手キングスマンは30日に発表した四半期ごとの世界砂糖市場レポートで、2008/09年度(4 -3月)の需給を329万トン生産過剰と見通していることを示した。従来の286万トンより上方修正である。2-3月の価格上昇で生産意欲が高まっているのを理由にしている。ただ、2007/08年度の需給が1134万トンのだぶつきと推定していることから、今年度の緩和の見方には変わらない。
キングスマンは生産見通しを1億6630万トンとした。前年比較で2.4%減少を見越しているが、従来予測1億6590万トンから引き上げ。中国の生産が当初見通しを上回る可能性が強いという。一方、インドでは前年割れの見方だが、国内価格が高止まりしていることから一時懸念されていたほかの作物への乗り換えは限られるかもしれないともコメントしている。中国、タイ、インド、メキシコの生産の行方により改めて需給見通しの修正があり得るとも記した。
2008/09年度の世界消費は1億6300万トンの予想で据え置いた。前年から2.5%増の見方である。
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IGC、08/09年度小麦とコーンの期末在庫見通しを上方修正
[穀物・大豆]
国際穀物理事会(IGC)は30日に2008/09年度世界小麦生産見通しを発表し、前月時点で見越していた6億 4500万トンから6億5000万トンに引き上げた。前年比5600万トン増加の見方である。欧州連合(EU)やロシア、ウクライナ、また米国冬小麦の生産地で降雨に恵まれ、見通しが改善したという。一方、近東アジアの一部や北アフリカでは干ばつによる影響懸念があることを指摘。アルゼンチン、オーストラリア北部でも作付にさらなる降水量が望ましいとコメントしている。2008/09年度の世界小麦消費を200万トン上方修正して6億3200万トン、期末在庫は1億2800万トンから1億3100万トンに引き上げた。
2008/09年度世界コーン生産見通しは前回報告での7億6200万トンから7億6300万トンに上方修正した。しかし、前年比は1400万トン減少の見方。見通しが明るいのはEU、中国。アルゼンチンでは価格上昇が増反に寄与するかもしれないとの見方を示している。反面、米国では気温低下と雨が作付、生育に影響を及ぼし、イールド低下の可能性があるともいう。IGCは、消費を7億8600万トン、期末在庫9500万トンと見通しており、いずれも前回報告での予測から200万トンずつ上方修正した。
IGCはこのほか、2008/09年度の世界エタノール生産において穀物消費が前年度から約3割増加して1億2400万トンになると見通した。原油価格の高騰を理由にしており、米国では融資縮小や加工所の建設コスト増加などを背景に増反ベースがにぶるとみられているが、やや伸び悩む程度という。
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4月個人所得は0.17%増、個人消費支出は0.21%増
[経済指標]
4月の個人所得は前月比0.17%増となった。前月の伸び率が0.37%(速報値0.32%から修正)だったため、4月はペースが一段とスローダウンして 1月以来の低い伸びである。家賃収入が1割強アップで、これは昨年末以来のプラス転換。社会保障支給などに伴う収入が前月分の上方改定に伴い2ヶ月連続して1%近く増加し、これには税金還付の小切手支給による押し上げ効果があった。一方、給与所得が0.22%減り、昨年4月以来、ちょうど1年ぶりの減少。可処分所得は 3月に0.34%増だったのに対して4月は0.22%のプラスだった。
個人消費支出は0.21%増えた。所得と同様に3月の0.42%(0.43%から修正)を下回る伸び。非耐久財が0.12%、サービス0.38%それぞれ増加だが、前月に比べると伸び悩んだ。また、耐久財への支出が0.51%、2ヶ月ぶりの減少となった。
貯蓄率は0.71%だった。前月が速報段階での0.24%から0.75%に大きく上方修正となり、4月は前月比格で小幅低下だ。
物価指標となる個人消費支出物価指数(PCE Index)は前月比で0.23%上昇した。前月の0.31%上昇(修正値)からペースが鈍った。前年比も3.16%上昇と、前月時点での伸び率よりやや低い。金融当局がインフレの目安にしているといわれるエネルギーと食品を除いたPCEコアは前月比0.14%上がり、これも2月を下回る伸びだった。前年比は2.09%上昇した。前月とほぼ同水準。
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