2009年06月04日(木)
5月の米小売販売、消費者の低価格志向示す
[金融・経済]
米小売大手各社が4日に発表した5月の販売結果は消費者の低価格志向が改めて強まったことを示した。ディスカウントストアやティーンエージャー向けの割安アパレル専門店などに予想を上回ったものが目立つ一方、百貨店や高級品専門チェーンは引き続き不振。失業率の上昇、価格住宅下落に加え、このところガソリン価格が上がり貴重にあるため消費者は財布のひもをゆるめるのにも慎重とみられる。
国際ショッピングセンター協会(ICSC)が各社データをベースに試算した5月の既存店売上高は前年同月比4.6%減少した。事前見通しの3%ダウン以上。また、一年前には税金の払い戻し効果があったことからもより今年の販売落ち込みがきつく映る。なお、このたびの数字には最大手ウォルマート・ストアーズの結果を含んでいない。ウォルマートが月次の実績発表を停止したためである。ICSCによると、過去の結果からもウォルマートを除き、5月の既存店売上高は10ヶ月連続して前年割れになったと記す。
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印ウッタルプラデシュ州砂糖生産、09/10年度は11%増加見通し
[砂糖]
インドのウッタルプラデシュ州製糖所協会幹部は4日、10月に始まる2009/10年度の州内砂糖生産について前年から 11%増加して500万トンになるとの見通しを発表した。今年のモンスーンによる効果で砂糖きびからの生産率が一年前より1割増が見込まれるためという。 2009/10年度の作付は約210万ヘクタールと、前年並になるとの見方である。
同氏はこのほか、2010/11年度の増反見通しであることを示し、このため生産も700万トンに膨らむとした。価格上昇で生産意欲が高まっているという。
ウッタルプラデシュ州の砂糖生産は構内で2番目に規模が大きい。
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失業保険申請件数は前週から4,000件減少、予想は上回る
[経済指標]
米労働省が発表した5月30日までの週の失業保険新規申請件数は前週比4000件減の62万1000件だった。3週連続マイナスで、4週間ぶりの低水準。しかし、市場予想はやや上回った。なお、前週分は速報値62万3000件から62万5000件に引き上げ。
一方、雇用情勢をより良く映すといわれる4週平均は63万1250件となった。前週の62万7250件(修正値)より3週間ぶりの水準に増加である。
失業保険の継続受給件数は5月23日時点で673万5000件だった。前週比1万5000件のマイナス。1月10日までの週から続いた増加が止まった。前週分は速報の678万8000件から675万件に改定。継続需給のデータは新規申請件数より一週間遅れとなる。
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2009/10年度世界小麦生産、4.2%減見通し・FAO
[穀物・大豆]
国連食糧農業機関(FAO)は4日、2009/10年度の世界小麦生産が前年比4.2%減の6億5580万トンになるとの見通しを発表した。生産ダウンにより貿易は一年前から1000万トン少ない1億1400万トンとなり、途上国を中心に落ちるとの見方を示している。
FAOは生産減少で輸出競争が厳しくなることを見越す。また、モロッコやアルジェリア、パキスタン、トルコなどでは豊作により輸入需要が縮小する見通しも輸出に影響するとの見方である。
期末在庫は2008/09年度の1億9100万トンに対し、2009/10年度に1億9200万トンとなるのを見越す。
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2009年06月03日(水)
アルゼンチンBA取引所、小麦作付見通しを13.5%引き下げ
[穀物・大豆]
アルゼンチンのブエノスアイレス取引所は3日、2009/10年度の小麦作付が320万ヘクタールになるとの見通しを発表した。従来見通しから13.5%引き下げ、前年からは3割以上減反の見方である。乾燥と気温低下が影響し、ほとんどの生産地域では作付が進んでいないと説明している。しかも、最近の降雨でも土壌水分がなお低いことを挙げ、更なる下方修正もあり得るという。
取引所によると、これまでに作付が終わっているのは42万ヘクタールとなった。これは前年同期の80万ヘクタールから大きくダウン。また2年前のこの時期には130万ヘクタールだったともして、昨年から干ばつ被害に悩まされていることを示す。
2008/09 年度の大豆収穫はほぼ終わったと報告した。生産は3200万トンと当初見越していた50万トンを大きく下回る。イールドは10年以上ぶりの低水準ともした。一方、コーン収穫は現時点で92.1%終了と記している。生産はこの10年以上みることのなかった1270万トンに落ち留と推定している。大豆、コーンともに干ばつによるダメージを指摘。
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EIA在庫統計:原油は287万バレルの大幅積み増し、輸入が急増
[エネルギー]
米エネルギー省情報局(EIA)が発表した石油在庫統計によると、5月29日現在の米国内民間原油在庫は前週から286.6万バレルの積み増しとなった。市場では100万バレルを超える取り崩しを予想していたが、原油輸入が日量964.6万バレルと大幅増になったのが積み増しにつながった。ガソリン在庫は 21.5万バレルの小幅取り崩し、ディーゼル燃料や暖房油となる留出油は166.1万バレルの積み増しとなった。製油所稼働率は86.35と前週から 1.2ポイント上昇、昨年12月5日までの週以来の高水準を記録した。
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5月ISMサービスは44.0に小幅上昇、予想は下回る
[経済指標]
米供給管理協会(ISM)によると、5月の非製造業(サービス)NMI指数は44.0となった。前月の43.7よりは高いが、市場予想を下回っている。指数はこれで8ヶ月連続して好不調の分岐点である50を割った。一方、ビジネス指数は2.8ポイント低下して42.4。昨年10月から50を超えたことはなく、また5月は3ヶ月ぶりの高水準である。5月にビジネスの伸びを報告した業種は、不動産関連、美術・娯楽、公益など6業種。前月より1業種減った。逆に 11業種がビジネス不振を伝えたという。
活動別にもまちまちだった。振るわなかったのは新規受注で、前月から2.6ポイント下がって 44.4。輸出向け受注でも前月の48.5から47.0にダウンである。受注残は40.0で、これも前月より4ポイント低い。対して、雇用が2.0ポイント上昇し39.0となった。昨年10月以来の高水準である。在庫は47.0で今年最高。価格指数は前月の40.0から46.9と3ヶ月ぶりの水準に上がった。
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5月ADP民間雇用数は前月から53.2万人減少
[経済指標]
米雇用サービスADPによると、5月の非農業部門民間雇用数は前月比53万2000人減った。昨年11月以来の小幅マイナス。市場予想も下回った。それでも、雇用はこれで16ヶ月連続ダウン。また、4月の前月比が速報の49万1000人から54万5000人に改定となった。また、3月の減少数は 73万6000人で、従来推定70万8000人より多い。
セクター別の雇用は、鉱工業と建設を含む製造業で26万7000人のマイナスだった。2007年1月から 29ヶ月連続して減少。しかし、マイナス幅は今年最小である。製造業だけだと2006年3月から39ヶ月続けて前月を下回り、しかし14万9000人ダウンと昨年11月以来の小幅減少だった。サービスは26万5000人と14ヶ月続けて前月比マイナスながら、やはり昨年10月以来の小さな落ち込み。
ADP のデータは、労働省が手掛ける雇用統計の集計方法に近いという。ただし、労働省が5日に発表予定の5月非農業部門雇用数についての現時点の市場予想は55 万5000人の減少。これから過去12ヶ月間の政府雇用平均増加数1万3500人を差し引くと、ADPの数字よりも弱気の数字を見越している格好になる。
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