2010年01月21日(木)
2009/10年度世界小麦とコーン生産見通し引き上げ・IGC
[穀物・大豆]
国際穀物理事会(IGC)は21日に発表した世界穀物需給の月次報告で、2009/10年度の小麦生産が6億7400万トンになるとの見方を示した。昨年11月時点で見越していた6億6800万トンから一段の上方修正になる。前年からは1.75%減少推定になり、マイナス幅が2%を割った。
独立国家共同体(CIS)とカナダの生産が事前予測を大きく上回ることから、全体の引き上げにつながったという。ただし、アルゼンチンでは降雨による収穫への影響はもちろん、品質にもインパクトがあるかもしれないとコメント。ブラジルでは雨で下方修正としている。
2009/10年度世界小麦消費見通しは100万トン引き下げて6億4400万トンに改定した。前年比0.47%増加の見方。2009/10 年度貿易は従来予測から100万トン引き上げ、前年比12.50%減の1億1900万トンに改定。中東や極東アジアの大量買い付けが背景にある。米国の販売は依然として鈍いが、カナダは前年よりアップ。欧州連合(EU)、ウクライナ、カザフスタンも伸びたとしている。
期末在庫見通しは600万トン上方修正して1億9700万トンとした。前年度の1億6500万トンから膨らむ。5 大輸出国での在庫見通しを5500万トンとし、これは昨年11月時点で見越していた5100万トンから引き上げ。改定の約半分は米国としている。
IGCはこのほか、2010年小麦作付が2 億2100万ヘクタールになるとの見通しを示した。前年から1%減少の見方で、また昨年11月に発表した前回報告で見越していた2億2200万ヘクタールも下回る。イールドトレンドの維持を前提に2010年の世界生産は6億5300万トンと予想。前年から2100万トン減少の見方だが、それでも過去3番目に大きな規模になるとした。EUの冬小麦が好調で、またオオムギからのシフトで増反見通しという。CISでは降霜被害の報告があることを指摘。米国の冬小麦はコーンや大豆の収穫が遅いために1500万ヘクタールの作付にとどまるのを見越す。カナダでは春小麦から油種などに乗り換えがありそうとのこと。インドの作付は2%増、中国も小幅増反を予想しているとした。トルコとイランは降雨で環境は改善しているが、北アフリカの作付が遅れている。
IGC は、 2009/10年度の世界コーン生産見通しを400万トン引き上げた。この結果、前年と同水準の7億8700万トンとみる。米国で3億3400万トンと過去最高の見方を維持するが、品質には疑問が残ると指摘した。アルゼンチンの作付は回復。しかし、ブラジルで大豆への乗り換えがあるという。
2009/10 年度コーン消費見通しは8億トンから前年比3.08%増の8億300万トンに修正した。飼料向けで前年比1.5%と予想。貿易見通しを従来予測と同じ8400万トンである。また、2008/09年度の推定を100万トン引き上げたため2009/10年度は前年比横ばいの見方だ。メキシコが干ばつ後で米産を中心に900万トン輸入の見通し。それでも米国の輸出は5200万トンに引き下げた。EUの輸入は国内供給が潤沢で250万トンに落ちるとしている。アルゼンチン、ウクライナの出荷は拡大見通し。
期末在庫は1 億3700万トンを見越しており、これは300万トンの上方修正。しかし、前年度の1億4800万トンは下回る見方を維持している。米国の輸在庫が4500万トンと4年ぶりの高水準を予想しており、ブラジルやアルゼンチンの縮小でも全体の引き上げを避けられなかったとのことだ。
Posted by 直 1/21/10 - 14:22



