2007年11月16日(金)
セントルイス連銀総裁、12月の利下げを疑問視
[要人発言]
セントルイス連銀のプール総裁は米通信社ダウ・ジョーンズとのインタビューで、12月の追加利下げ実施を疑問視していることをみせた。具体的な経済見通しを明かすことは避けながらも、大勢が警戒している来年の回復の前に景気がさらに弱含むとのシナリオには同意を示し、これは過去2回の利下げにも織り込み済みのことを指摘。10−12月期の経済指標が極めて弱く、来年について現時点での見通し以上に警戒を強めるような内容でない限り利下げの可能性が小さいとの見方である。
総裁は住宅セクターや証券化商品に関連した問題、またさらなる情勢悪化となり得ることも認識ながら、金融不安の解消に向かっていると自信をみせた。銀行が融資を大きく制限しているわけではなく、一方で金融市場のリスクプレミアムが下がり始めていることを理由にしている。
総裁はまた、景気後退入りのリスクはあるが、実際に起きる可能性は小さいとコメント。インフレは低水準で落ち着いているといい、今週発表された生産者及び消費者物価統計が自身の見解を裏付けていると述べた。
総裁は今年の米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーを務めており、9月と10月の会合では利下げ賛成票を投じた。
Posted by 直