2007年11月16日(金)
OPEC、サミットで生産がらみの声明は見送りへ
[エネルギー]
石油輸出国機構(OPEC)高官は米通信社ダウ・ジョーンズに対し、OPECがサミット共同声明で石油生産枠の変更に触れることは見送ることで合意したことを明かした。生産枠については12月の総会で話し合う方針を維持したという。一方、声明では産油国に対する制裁と受け止められるような法案は市場やエネルギー保安を脅かすことを指摘する模様。こうした声明は米国への牽制とも取れると報じられている。
また、イランとベネズエラの強い要望にもかかわらず、ドル安に関する声明は出さないことを決定。その代わりに世界市場の安定化と持続的なエネルギー開発、環境の3つの目標を取り上げるようで、環境関連では二酸化炭素排出規制は環境だけでなく保安面でも考慮する必要があることを強調。もっとも、温暖化問題に懸念を示すとしながらも具体的な対策には言及しない方向にある模様である。
このほか、石油価格の変動や投機筋の影響についての懸念はOPECも共有しているといい、生産者にも消費者にもマイナスとなる短期の価格変動を抑える対策を講じることを支持する見通し。
Posted by 直